小規模事業者持続化補助金に採択!弁当店の事例(その3)

小規模事業者持続化補助金

 顧客の言動を掘り下げて【顧客ニーズ】を見出すことにより、顧客満足が向上し、成果の出やすい経営が可能になります。新型コロナの影響を受け、飲食店がテイクアウトを開始しても、思うように業績が向上しないのは、この顧客ニーズを正しく把握していない可能性があります。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金に採択された弁当店がどのように顧客ニーズを把握し、採択に繋がる計画書を作成していったのかを見ていきます。

 なお、小規模事業者持続化補助金に応募する際は、下図の様式を提出する必要がありますが、今回のシリーズに限らず、当コラムでは、審査の対象となる様式2,3に絞って解説をしています。そして、今回のコラムでは、下図の赤囲み部分を解説していきます。

「品質」に対する顧客ニーズ

 前回のコラム「小規模事業者持続化補助金に採択!弁当店の事例(その2)」で見た通り、同店が予め書いてこられた顧客ニーズは以下の通りです。

 ・質の良いものを適正価格で購入したい。
 ・他地域よりイベント等で来街される団体客は、地元の弁当店の情報を簡単に得たい。

 これらをブラッシュアップしていきますが、「顧客ニーズ」とは顧客の持っている「需要」「要望」「欲求」であり、これらを把握する切り口として、Quality(品質)、Cost(費用)、Delivery(納期)の頭文字をとった「QCD」が用いられます。

 Quality(品質)の観点では、「質の良いもの」を購入したいということですが、これはごくごく当然のことです。ここで、「何をもって質が良いとするのか」、例えば、無農薬野菜がたくさん入っている、塩分控えめ、見た目が鮮やか、など質の良さも様々あるはずです。その点を具体的に示す必要があります。

「価格」に対する顧客ニーズ

 次に、顧客にとってのCost(費用)、つまり価格について検討します。同店では、顧客は「適正価格」を求めていることを把握していますが、なぜ「安さ」ではなく「適正価格」を求めるのかを検討する必要があります。つまり、「安かろう悪かろう」を敬遠する理由を検討するということです。

 例えば、「遠隔地から訪れたので、どこでも食べることのできる低価格の弁当ではなく、地元の特産物を使った、ある程度の価格の弁当を食べたい」、「イベントに参加して気分が上がっているので、華やかな、ある程度の価格の弁当を食べたい」などです。

 「特産物を使った弁当」「華やかな弁当」だけを切り取ると、前述の「品質」の話になりますが、それをなぜある程度の価格であっても入手しようとするのかというと「遠隔地から訪れたから」「気分が上がっているから」であり、これを価格と結び付けて記載することとなります。

「納期」に対する顧客ニーズ

 「顧客が注文してから弁当を手にするまで」をDelivery(納期)と捉えた場合、スタートは「店舗へ弁当を注文すること」、ゴールは「弁当を手にすること」となりますが、ここでは、さらに広げて検討します。

 同店では、顧客ニーズとして「他地域よりイベント等で来街される団体客は、地元の弁当店の情報を簡単に得たい」という点を把握しています。これは、弁当を注文するにあたり、スタートは「団体の注文ができる店を探すこと」になっています。

 通常はネットで現地弁当店の情報を探すでしょうから、ここでの顧客ニーズは、「インターネット検索で団体客に対応出来る弁当店がすぐにわかる」「ネットで弁当の予約注文ができる」「ネットで決済ができる」などが、「納期」に関する顧客ニーズとなるでしょう。

 今回のコラムでは、様式2<経営計画>の「2.顧客ニーズと市場の動向」欄に記載する「顧客ニーズ」についてQCDの切り口から見てきました。これらを深堀りすることにより、今以上に顧客が満足できる弁当を提供することが可能となりますので、把握している顧客ニーズから一歩踏み込んで検討することをお勧めします。

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