低感染リスク型ビジネス枠の採択ポイント:エステサロンの事例Ⅱ②

小規模事業者持続化補助金

 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>は、2020年に創設された<コロナ特別対応型>に変わるものとして2021年に募集が始まっています。

 この<低感染リスク型ビジネス枠>が<コロナ特別対応型>と大きく違うのは、補助金を使って行う事業(補助事業)の実施により「対人接触機会の減少」が実現できること、その補助事業が「新たな取組」であることが求められている点です。

 ただし、応募の際に作成する計画書のフォーマットに大きな変更はありません。そこで、当コラムでは「対人接触機会の減少」「新たな取組」に該当し、<コロナ特別対応型>に採択されたエステティックサロンの事例を通じて<低感染リスク型ビジネス枠>の採択ポイントを検証していきます。

 今回、事例として取り上げるエステティックサロンは、コロナ禍で売上が減少してしまいました。そこでインターネットで美容などのレッスンを提供していくこととし、小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>を活用して、当該レッスンの告知をするホームページを立上げたいと考えました。

 そこで、計画書を作成し、当該補助金に応募しましたが、結果は不採択でした。そこで、弊社にどこをどのように修正すれば採択されるのか、ご相談に訪れ、弊社とともに計画書のブラッシュアップに取り組んだ結果、採択されました。

 そのプロセスをご紹介していきますが、今回は<経営計画> 「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」に該当する部分を同店がどのようにブラッシュアップしていったかについて見ていきます。

1.「新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」の書き方

(1)売上の減少幅とその要因を記載する

 前述の通り同店は、新型コロナウイルスの影響により売上高が減少してしまいました。そこで、直近から1年間遡って、その間の月間売上高が記載された一覧表を盛り込んでいましたが、訴求したいことは売上が落ちたことですから、各月の売上高が前年同月と比較してどの程度落ち込んだのか、その割合も盛り込んでいただきました。

 さらに、なぜそのように落ち込んだのか、売上減少の要因も記載していただきました。つまり、「新型コロナウイルスの影響により、○○があったため、売上が落ちた」の○○の部分を記載していただいたということです。

 「新型コロナウイルスの影響により、売上が落ちた」では原因と結果が直接的には結びついていません。このような因果のトビが発生していると、新型コロナウイルスの影響を分析したとは言い難いわけで、因果を丁寧に繋いで、売上減少の直接的な原因を記載していただいたということです。

 例えば「新型コロナウイルスの影響により、エステティックサロンの施術という対面接触型のサービスを避ける方が増え、売上が落ちた」、「新型コロナウイルスの影響により、収入が不安定になってしまった方が増え、エステティックサロンに通う余裕がなくなって、売上が落ちた」という形です。

(2)感染防止の対策を記載する

 当欄は、新型コロナウイルスの影響だけでなく、取り組んでいる対策も記載する必要がありますが、まずは感染防止の対策として何を実施しているのかを記載していただきました。ただし、この内容はどの店舗でもやっていること、つまり、入店前の検温や手指の消毒の実施、マスク・フェイスシールドの着用といった内容になりました。

(3)売上回復の対策を記載する

 感染防止の対策だけでなく、新型コロナウイルスの影響によって落ち込んだ売上を回復させるための対策も盛り込んでいただきました。同店の場合、対面での施術の他に、インターネットで美容などのレッスンを提供していくこととし、そのためのテストマーケティングなど準備をしていることを盛り込みました。

 このようにして、同店は<低感染リスク型ビジネス枠>「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」に該当する部分を記載していきましたが、次回のコラムでは<補助事業計画>をどのように記載したのかを見ていきます。

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