低感染リスク型ビジネス枠の採択ポイント:エステサロンの事例Ⅱ①

小規模事業者持続化補助金

 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>は、2020年に創設された<コロナ特別対応型>に変わるものとして2021年に募集が始まっています。

 この<低感染リスク型ビジネス枠>が<コロナ特別対応型>と大きく違うのは、補助金を使って行う事業(補助事業)の実施により「対人接触機会の減少」が実現できること、その補助事業が「新たな取組」であることが求められている点です。

 ただし、応募の際に作成する計画書のフォーマットに大きな変更はありません。そこで、当コラムでは「対人接触機会の減少」「新たな取組」に該当し、<コロナ特別対応型>に採択されたエステティックサロンの事例を通じて<低感染リスク型ビジネス枠>の採択ポイントを検証していきます。

 今回見ていくエステティックサロンは、コロナ禍で売上を確保するために、小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>を活用して、オンラインレッスンの告知をするホームページを立上げたいと考えました。

 そこで、計画書を作成し、当該補助金に応募しましたが、結果は不採択でした。そこで、弊社にどこをどのように修正すれば採択できるのか、ご相談に訪れ、弊社とともに計画書のブラッシュアップに取り組んだ結果、採択されました。

 このブラッシュアップのプロセスをご紹介していきますが、今回のコラムでは<経営計画> 「1.自社の事業概要」に該当する部分を同店がどのように記載していったかについて見ていきます。なお、当コラムの内容は2021年6月9日時点の情報に基づいています。

1.「自社の事業概要」の書き方

(1)専門用語の対応をする

 同店が書かれてきた内容を拝見すると、専門用語が非常に多い印象を受けました。読み手は、短時間で大量の計画書を見なければなりませんので、馴染みのない用語が計画書に盛り込まれていても、調べる可能性は高くありません。

 よって、理解が困難な言葉が盛り込まれていると不採択の可能性を高めてしまうと言えます。同店の経営者は、エステティックのプロとして当たり前の言葉であっても、読み手がエステティックのプロである可能性は高くありませんので、理解は困難と考える必要があります。

 弊社では、小学5年生でも分かるレベルで計画書を記載して下さいと常々お伝えしていますが、そのためには、専門用語は極力排除し、もし使わざるを得ないのであれば説明を盛り込む必要があります。

(2)写真を盛り込む理由を明確にする

 弊社では、文章だけの計画書は理解が深まりにくいので、ビジュアルに訴求することをお勧めしており、そのために写真を活用することは効果的と考えています。つまり、計画書に写真を盛り込む目的は、計画書の内容を理解していただくため、ということです。

 同店が書かれてきた内容を拝見すると、計画書の文面と写真の関連が分からない部分がいくつかありました。これでは読み手は混乱するだけで、逆効果になってしまいます。よって、計画書に盛り込んだ文面と写真の関連性を今一度検証していただきました。

(3)タイトルと内容の整合性を検討する

 同店は「1.自社の事業概要」欄に、小規模事業者持続化補助金<一般型>の様式を踏襲し【企業概要】【顧客ニーズと市場の動向】【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】【経営方針・目標と今後のプラン】という4つの見出しを設けておりました。

 これは非常に良いと思いましたが【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】という見出しの下には、自店が提供しているサービス内容が列挙されており、強みに関する記述が多くない状態でした。

 また【経営方針・目標と今後のプラン】という見出しの下には、「今後のプラン」に該当する内容の記載がありませんでした。よって、見出しと内容の整合性を再検討していただきました。

 このようにして、同店は<低感染リスク型ビジネス枠>「1.自社の事業概要」に該当する部分を記載していきましたが、次回のコラムでは「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」に該当する部分をどのように記載したのかを見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

 弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓

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4.電子書籍のご案内(2021年3月22日発行)

小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本
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