小規模事業者持続化補助金で広告宣伝力を強化した美容室の事例⑤

小規模事業者持続化補助金

 <補助事業計画>の「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」においては、記載内容の重複を排除するとともに、説得力の検証をすることにより、小規模事業者持続化補助金に採択される可能性が高まります。

小規模事業者持続化補助金「美容室」採択のポイント

 小規模事業者持続化補助金で、ホームページ、リーフレット、チラシ、ショップカードの作成費用を調達するために、美容室の経営者が予め記載してきた計画書を採択レベルにブラッシュアップしていったプロセスをご紹介していきます。今回は、下図の赤枠部分、様式2-1<補助事業計画>内の「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。

事前に書かれてきた内容を整理する

 同店が事前に書かれてきた内容を整理すると以下となりました。

 ① 自店が作成した現状のホームページでは、情報発信に限界があるため、専門家による情報の充実したホームページを再確立する必要がある。
 ② 口コミだけの集客だったので、顧客に直接手渡しのできるリーフレットやショップカードを作成する。
 ③ 新しい住宅地域を中心とした周辺地域へのアプローチとして内容がわかりやすく、ポイントを絞ったポスティング用チラシを作成する。
 ④ レディースデイに利用を促進する為のタイムサービスを設け、企業等へ営業活動をするための手渡し用の印刷物を作成する。
 ⑤ 既存顧客から新規顧客をご紹介してもらう為の紹介カードを作成する。
 ⑥ 顧客各々のニーズに特化した特典やサービスをそれぞれ盛り込み、一度足を運んでもらえるようにデザインにもこだわり、地域での認知度アップと新規顧客獲得を目指す。
 ⑦ 来店頻度を記録し、ランク別に管理することによりVIP客に対するクオリティと単価向上を図ることができる。
 ⑧ 顧客の記念日等を踏まえたサービスが実施できる。
 ⑨ 顧客の待ち時間や、施術時間の短縮ができる。
 ⑩ 独自のサービスが展開できるため、競合店との差別化を図ることが可能である。   

 内容を整理した結果であるこれらをブラッシュアップしていきます。

重複を排除する

 上記①~⑩のうち、①~⑤は補助金を使って作成したい販促ツールの内容です。⑥はその特徴、⑦~⑩は当該販促ツールを作成・活用した効果といえます。

 つまり、いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)の5W1Hのうち、なにを(What)、なぜ(Why)は明確になっています。よって、それ以外を記載すれば、補助事業計画はより具体的になり、ブラッシュアップできることとなります。

 ただし、その前に①~⑩の重複を排除し、端的にまとめておかないと話が混乱する印象があります。

 例えば、②の「ショップカード」と⑤の「紹介カード」は重複している印象を受けました。もし実際に、別々にこれらのカードを作るつもりだとすれば、別々にしないで1つにまとめることをお勧めします。なぜなら現場でスタッフも顧客も混乱する可能性が高いからです。

 また、③の「ポスティング用チラシ」と④の「印刷物」も同様です。もしかしたら②の「リーフレット」と④の「印刷物」が重複しているのかもしれません。

 これら重複を排除すると、補助金を使って作成したい販促ツールは、ホームページ、リーフレット、チラシ、ショップカードの4つとなります。

 この4つそれぞれについて5W1Hを記載していくこととなりますが、今一度①~⑩の内容を検討してみます。

主張の説得力を検証する

 ②に「口コミだけの集客だったので、顧客に直接手渡しのできるリーフレットやショップカードを作成する。」とあります。ここで、なぜリーフレットやショップカードなのか、説明が必要です。

 つまり「口コミだけの集客を打破する」ことと「リーフレットやショップカードを作成すること」に直接的な関係はない、ということです。よって、例えば「口コミだけの集客を打破する」ために「企業訪問による営業を行う必要があり」、そのために「リーフレットやショップカード」を作る、という形で因果を丁寧に繋いでいかないと、説得力が向上しない、ということです。

 また、⑦⑧⑨については、ホームページ、リーフレット、チラシ、ショップカードのどれがこの効果をもたらすのかが不明ですので、何らかの説明が必要でしょう。

 このようにして「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」をブラッシュアップしていきました。次回は「4.補助事業の効果」から見ていきます。

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