小規模事業者持続化補助金の採択ポイント:工務店の事例②

小規模事業者持続化補助金

 同社は、先代の父から事業を引き継いだ2代目が経営する工務店で、新築住宅やリフォームを提供しています。これまで積極的に営業をしなくても、顧客からのご紹介などにより業績は維持できておりましたが、高齢に伴い自宅を手放す既存顧客が目立つようになり、業績が厳しいものになってきました。

 そこで、現状を打破するために(1)ホームページの新規立ち上げ、(2)チラシの作成・配布を行うこととし、その費用負担を軽減するために小規模事業者持続化補助金を活用することとしました。そのために同社は計画書を作成し応募をしましたが、結果は不採択となってしまいました。

 これを受け、同社は計画書のどこをどのように改善するべきか明らかにするべく、弊社の添削サービスをご利用されました。これにより計画書をブラッシュアップできた同社は、2回目の応募で採択されましたが、当コラムでは、どのように計画書をブラッシュアップしていったのかをご紹介します。

 下図は応募時に作成する書類ですが、今回のコラムでは下図の赤枠部分、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。

1.「顧客ニーズと市場の動向」の書き方

 同社が「顧客ニーズと市場の動向」に記載してきた内容を拝見すると概ね以下の内容が記載されていました。

  • 当社は○○県●●市に所在し、●●市周辺の既存客を中心に紹介があり、◎◎県や△△県などにも顧客が存在する。
  • ▽▽年に渡り、無垢材と自然素材を使用した家造りをしてきたため、ユーザーからは今までと家の中の空気が変わったとか、アトピーの子供が持つアレルギーが治ったと喜ばれ、化学物質ゼロの家造りが高い評価を得ている。
  • ●●市の▲▲の資格を取得し、市から依頼があった市民の自宅に訪問し、年間数件の▲▲を行っている。
  • 国土交通省認可の▲▲の資格を取得し、県内全域の自治体でも耐震診断ができる体制を作り、▼▼市で耐震診断を受注した。

 これらをどのようにブラッシュアップしていったかを見ていきます。

(1)書くべきことを書く

 上記①~④の中で「顧客ニーズと市場の動向」に該当するものは、ほとんどないと言えます。①は「1.企業概要」に書くべき内容ですし、②~③は「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に該当します。

 ②の内容は書き方によっては、顧客ニーズとして記載ができますが、それを除いた①、③、④は各欄へ移動していただきました。その上で②の内容を以下のように顧客ニーズとして記載しました。

(2)「顧客ニーズ」を定義する

 まずは「顧客ニーズ」という言葉の定義をして、それに則った内容を記載する必要があります。弊社ではこれを「当社を利用して達成したい顧客の目的」と定義づけしています。これに則って考えると、上記②は以下のように記載することができました。

【顧客ニーズ】

  • 頻繁に換気をせずとも、家の中の空気を常に新鮮に保ちたいというニーズがある。
  • アトピーの子供が持つアレルギーを治すことができるのであれば、家の材質や構造をそれに対応させたいというニーズがある。

 顧客から喜びの声をいただいたという事実から、顧客は自社の利用を通じてどのような目的を達成したいのかという点を検討し、上記のように記載していただきました。

(3)統計データを活用する

 同社は「市場の動向」に関しては記載がありませんでしたので、地域経済分析システムRESASを用いて、主要商圏の人口推移を調べ、その結果を記載しました。多くの地域同様、同社の主要商圏も人口減少が見込まれていますが、だからこそ、今まで以上に商圏を拡げる必要があり、同社の補助事業のひとつであるホームページの立上げが意味を持つことになります。

 このようにして、「2.顧客ニーズと市場の動向」をブラッシュアップしていただきましたが、次回のコラムでは「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

 弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓

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