持続化補助金でコロナに立ち向かう自動車整備工場の事例⑥

小規模事業者持続化補助金

 その自動車整備工場は、観光地に近い場所に立地しており、出先で事故や車両トラブルに見舞われたドライバーからの連絡を受け、レッカー移動や修理などを実施するロードサービスを大きな収益源としていました。

 ところが、新型コロナウイルスの影響により、外出する方が減少したため、ロードサービスの依頼も激減し、売上が大きく低下してしまいました。そこで、小規模事業者持続化補助金を活用し、インターネットで自社の訴求力を高めようと考え、結果として当該補助金に採択されました。

 その際、どのように計画書を作成したかをご紹介していく当シリーズ、最終回となる今回は、様式2-1<補助事業計画>「4.補助事業の効果」の書き方について見て行きます。

1.小規模事業者持続化補助金<一般型>応募の全体像

 まずは、全体像を把握します。事業者が単独で小規模事業者持続化補助金に応募する際は、原則として以下の書類を作成し、締め切り日までに送付する必要があります。

 様式1-1 小規模事業者持続化補助金事業<一般型>に係る申請書

 様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①

 様式3-1 補助事業計画書②

 様式4 事業支援計画書

 様式5 補助金交付申請書

 このうち、様式2-1と様式3-1が採択に大きな影響を及ぼします。

2.様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①の全体像

 今回は、様式2-1を見て行きますが、その構成は以下となっています。

 <応募者の概要>

 <経営計画>

 <補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容

3.<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容の全体像

 今回は、様式2-1の<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容を見て行きますが、その構成は以下となっています。

 1.補助事業で行う事業名

 2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容

 3.業務効率化(生産性向上)の取組内容

 4.補助事業の効果

 なお、当コラムでは、「1.補助事業で行う事業名」は公序良俗に反しない限り、30文字以内にまとめるだけで済むという認識であること、「3.業務効率化(生産性向上)の取組内容」は任意記入であることから、説明は割愛しています。

4.「補助事業の効果」の書き方

(1)補助金の財源を意識する

 補助金の財源は行政が徴収した税金です。よって、それを使う事業者は自社だけが儲かればそれでいい、というわけにはいきません。公的資金を使う以上、自社だけでなく、多くの方に効果を及ぼす取組みでなければ、採択される可能性は高くありません。よって、次に示す切り口から効果を検討されると良いでしょう。

(2)三方よしを意識する

 近江商人が大事にしていた考え方として「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」があります。売り手は当社、買い手は顧客、世間は地域社会と言い換えることができ、これら3者の効果を記載することにより、補助金を交付するべき価値のある事業であることを訴求することが必要です。

 よって、当事例では「当社の効果」、「顧客の効果」、「地域社会の効果」という3つの切り口から効果を示しました。

(3)定量・定性に切り分ける

 上記3つの効果のうち、「当社の効果」としては、売上高と税引前当期純利益がどの程度まで上昇するのかという数値で示すことのできる定量的効果と、JAF・保険会社・ユーザーからの信頼度が向上するという数値で示すことが困難な定性的効果を示しました。

 さらに「顧客の効果」、「地域社会の効果」に関しては、定量的効果は見当たらず、定性的効果のみを示しました。

 このようにして、補助事業の効果を記載した上で、経営計画と補助事業計画の整合性を検討し、申請したところ採択となりました。自動車整備工場は、整備の品質や顧客との関係性、迅速な対応が差別的優位性のポイントになるはずですので、その点をどのように顧客に訴求するかを意識してストーリーを組み立てることが重要と言えるでしょう。

5.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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