「モノ」を提供する店舗と「コト」を提供する店舗の違い

 飲食店は、当然のことながら飲食物を提供するから飲食店なわけです。ただし、繁盛する飲食店は、飲食物という「モノ」だけでなく、飲食物を通じた「コト」を提供するという共通点があります。
 そしてその「コト」は当店でなければできない「コト」であるほど集客力が高まります。

「コト」を提供するラーメン店

 例えば、ラーメン店は、醤油ベース、とんこつ、替え玉無料、1杯390円など、様々な内容をウリに事業展開をしていますが、これらはあくまでもラーメンという「モノ」にフォーカスしたものです。

 かつて弊社がご支援していたラーメン店は、とんこつラーメンという「モノ」を提供していました。そこで、当店でなければできない「コト」をどのように提供していくかを検討しました。

 お話しを伺っていくと、その経営者は、過去に学習塾勤務の経験があることが分かりました。そこで、「学習塾出身の店長が提供する合格ラーメン」を開発し、メニュー化することとしました。

 その店舗の近隣にラーメン店は数多くありますが、学習塾出身の店長が切り盛りしている店はないと考えられ、当店は、ラーメンを食べて験を担ぐという「コト」を提供することとしたわけです。

「コト」を提供する居酒屋

 例えば、居酒屋でも、洋風居酒屋、焼き鳥居酒屋、焼き肉居酒屋、など様々な内容をウリに事業展開をしていますが、これらもやはり「飲食物」という「モノ」にフォーカスしています。

 昨日、同業の方々と訪れた居酒屋は「青森をPRする」という「コト」を提供していました。

 スタッフは全員青森県出身、メニューは青森の郷土料理に現地の地酒、内装には今は無き地元百貨店の包装紙を使い、店内のテレビでは青森ねぶた祭りの放映、各テーブルやカウンター席にはテーブル番号ではなく「青森」「弘前」「八戸」などの地名が振られています。これはさすがに青森出身の人でなければできません。

 なお、この店舗は、ゴールデンウイークまっただ中の都心において、若い女性で賑わっていたことを申し添えておきます。

 このような、自店だからこそ提供できる「コト」を検討し、繁盛店になるきっかけを掴んでいきましょう。

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