押し売りせずに儲かるガソリンスタンドの特徴

接客

何となく合点がいってしまう

 日本各地に甚大な被害をもたらした台風19号ですが、これが過ぎ去った後に長野県へ仕事で伺う予定がありました。予めインターネットで新幹線の指定席券を予約しておき、長野県へ向かう当日、それを受け取るために駅の券売機にクレジットカードを入れました。

 その後、画面上で予約内容を確認していったところ「窓口の係員にご相談下さい」という表示が出て、券売機で切符を受け取ることができなくなりました。

 そこでみどりの窓口へ移動し、その旨を伝えたところ「指定席券は全てキャンセル扱いとなり、自由席券を発行することになる」と言われました。

 なぜそうしなければならないのかが分からず「予約の仕方がおかしかったんですか?」と尋ねたところ「先日の台風の影響なんです」と言われ、「あ、そうなんですか」と合点がいきました。

実は分かっていない

 そこで、みどりの窓口で、予約した指定席券は全てキャンセルし、自由席券を受け取ることとなりました。その後、無事現地へ到着し、仕事を終え、クライアントとの会食時にこの話をしたところ「どうして変更する必要があったんですかね」と聞かれ、答えに窮してしまいました。

 なぜ指定席券を自由席券に変更する必要があったのか。みどりの窓口で「先日の台風の影響なんです」と言われ、私は合点がいった気がしていただけであり、実はその理由を本当に分かってはいなかったのです。

押し売りと言われる背景

 ガソリンスタンドでも、このような例はたくさんあると思います。顧客が店頭でエンジンオイルの交換を勧められ、交換しなければならない理由を尋ねたところ、スタッフの回答に何となく合点がいってしまう。

 実は交換しなければならない理由を理解していない顧客が、そのような流れでエンジンオイルの交換に応じた結果、後ほど「要らないものを買わされた」「交換の必要がないものを交換させられた」という声を挙げるという構図です。

 そこで、押し売りと言われずに儲かるガソリンスタンドでは、顧客の理解を確かめながら接客をします。エンジンオイルやタイヤなどガソリン以外の商品、つまり油外商品を販売する場合は、その必要性、交換するべき理由を本当に納得しているのか、顧客の様子を見ながら説明します。

 適当に相槌を打っているのか、本当に理解しているのか、顧客に興味を持って接客をし、本当に交換しなければいけないことをご理解いただいて販売をします。

 なお、長野方面行き新幹線の指定席券を自由席券に変更しなければならなかった理由は、台風の影響で車両基地に留め置いていた新幹線車両が水没してしまい、本数を極端に減らして運行しており、指定した新幹線に乗れるかどうかが不明であるためでした。

 顧客に興味を持って、接客・販売する重要性に気付かされた一件でした。

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