理容店・美容室がお試し価格の元を取る3つのポイント

リピーターの確保

 集客に積極的な理容店・美容室の中には、初来店の顧客限定で、施術の割引を打ち出している店舗があります。ホットペッパービューティーを見ると本当にそのような店舗が多いと感じます。

 しかし、それだけを狙って、いくつもの理容店・美容室を渡り歩くような顧客もおり、店側に果たして効果があるのだろうか、というご質問を受けました。今回のコラムでは、このようなお試し価格を取り入れている店舗は、元を取るためにどのような取組みをするべきかについて見ていきます。

理容店・美容室がお試し価格の元を取るポイント1:効果的な質問をする

 当然のことながら店舗側としては、お試し価格を利用した初来店客に継続的にご来店いただきたいわけですが、千里の道も1歩からと言います。次回の来店がなければその次も、また、その次もあり得ないわけで、まずは次回絶対に来たくなるようにしなければいけないということです。

 よって、全力で顧客が再来店したくなるように取り組む必要があります。顧客は高い顧客満足を感じたからこそ再来店するわけで、そのためには顧客ニーズを把握し、満たしていく必要があります。

 この顧客ニーズを把握するために、髪を切る前に「今日はどうしますか」の一言で終わらせているケースが多い印象がありますが、この質問は回答がイエス・ノーに限定されない【オープンクエスチョン】であり、回答を考えなければならないという点で答えにくい質問です。

 これに対して、回答がイエス・ノーに限定される【クローズドクエスチョン】は、店舗との関係性が構築されていなくても答えやすい質問です。よって、まずはクローズドクエスチョンを投げかけ、徐々にオープンクエスチョンにシフトしていくことが望ましいと言えます。

 具体的には「髪の悩みはありますか」「長めが好きですか」といった質問から始めていくことでコミュニケーションが円滑となり、次回の来店に繋がる可能性が高まります。

理容店・美容室がお試し価格の元を取るポイント2:情報を仕入れる

 理容店・美容室は幸いなことに接客時間は約1時間もあります。ガソリンスタンドの給油のように僅か数分で退店ということはありません。また、顧客が店舗に滞在している時間は、スタッフが顧客と【つきっきり】になることができます。

 よって、理容店・美容室は、顧客が何に関心を持っているのかを捉えやすい業種と言えるでしょう。ここでのポイントは、そもそも店舗スタッフが顧客に関心を持っているか、ということです。

 顧客の髪にしか興味がなければ、髪の話しかできませんが、顧客自体に興味を持っていれば様々な話が広がっていきます。銀座のクラブに務めるホステスさんは、顧客の話を理解するために、新聞をいくつも読みますが、世間で関心が向いているニュースは知っておく必要があります。この際に役に立つのがヤフーコメントランキングです。

 コメントの多いニュース順に並んでいるので、1日に1度は目を通し、話題の引き出しを増やすことにより、様々な顧客の関心に沿った話ができるようになり、次回の来店に繋がる可能性が高まります。

理容店・美容室がお試し価格の元を取るポイント3:情報を発信する

 認知的不協和の理論というものがあります。例として、店舗を利用した顧客がその店舗を利用したことを失敗したと感じているものの、それを認めたくないために、その店舗のホームページなどを見て、失敗ではなかったと自身を説得させようとすることが挙げられます。

 失敗したと感じていなくても、自身は失敗していないことを確認したくて、その店舗の【ホームページ】を見る顧客も多数います。よって、ホームページはもとより、【ブログ】などで積極的に情報発信をすることで、顧客は安心し、次回の来店に繋がる可能性が高まります。

 今回のコラムでは、理容店・美容室がお試し価格の元を取るポイントとして、1.効果的な質問をする、2.情報を仕入れる、3.情報を発信する、を挙げました。本日ご紹介したポイントを意識して、価格勝負の店舗との差別的優位性を構築していきましょう。

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