スタッフが成長しやすい質問と成長しにくい質問

質問により接客力を高める

 小売業、サービス業といった不特定多数の顧客と接する店舗のスタッフを見ていると、接客態度に差があります。人間ですから、様々な個性・価値観があり、接客態度に差があって当然と思いますが、それがお客様に不快感を与えるものになるとさすがに問題となります。

 そのような問題になる態度や行動は経営者・店長の力で是正しなければなりませんが、ここでいう「経営者・店長の力」を「権力」「強制力」と捉えていては、問題となる態度・行動は是正しにくくなってしまいます。

 相手の行動を変えようとする場合、「質問力」が有効です。具体的な事例を見ていきましょう。

質問に隠された「響き」

 A店に勤務するいつも無表情なスタッフ。お客様に笑顔を見せることは、ほとんどありません。
 A店の店長は、このスタッフになんとか笑顔を出して欲しいと思っており、2人きりの面談時に「なんで笑顔で接客できないのですか?」と質問しました。

 B店に勤務するいつも無表情なスタッフ。お客様に笑顔を見せることは、ほとんどありません。
 B店の店長は、このスタッフになんとか笑顔を出して欲しいと思っており、2人きりの面談時に「お客様に笑顔で接するために、君は日々の行動をどのように変えますか?」と質問しました。

 A店長とB店長の質問を比較すると、A店長の質問は非難の響きがあり、B店長の質問は成長を促そうという響きがあります。しかし、B店長の質問には大きな問題があります。

最後には非難の「響き」が

  B店長「お客様に笑顔で接するために、君は日々の行動をどのように変えますか?」
 スタッフ「そうですね、なるべく楽しいことを考えるようにします」
 このようなやり取りがあったとします。

 しかし、そのように答えたスタッフが売場に出ても、笑顔で接客をしない。

 B店長「笑顔が出てないみたいだけど、楽しいこと考えてる?」
 スタッフ「はい、考えているんですけどね。。。」
 B店長「笑顔を出すために楽しいことを考えるようにします、って言ってたじゃない。笑顔で接してくれないと困るよ」

 といった形になり、最終的には非難をしてしまいます。これでは 「なんで笑顔で接客できないのですか?」と言ったA店長の質問と本質的に変わりはありません。

スタッフが成長しやすい質問とは

 C店に勤務するいつも無表情なスタッフ。お客様に笑顔を見せることは、ほとんどありません。
 C店の店長は、このスタッフになんとか笑顔を出して欲しいと思っており、2人きりの面談時に
 「あなたがお客様に笑顔で接するために、店長の私ができることは何ですか?」と質問しました。

 この質問が前述の各店長と違う点は、行動の主体がスタッフではなく、店長である、という点です。つまり、スタッフが笑顔で接するために行うべきことを「したか」「していないか」を店長自身が確認できる、ということです。


 また、スタッフの思考の度合いも深くなります。なぜなら上司の店長に要望を出すことになるからです。

 態度・行動の変容をスタッフに任せず、店長と二人三脚で成長していく。そんな「響き」がこの質問に加わるとより効果が上がるでしょう。

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