客数の少ないガソリンスタンドが高額な油外商品で売上を上げる方法

戦略の考え方

 そのガソリンスタンドは決して規模が大きいわけではなく、地元の固定客からの売上で事業が成り立っていました。そんな中、客単価を上げようと、通常の洗車メニューに加えて、スタッフの手作業で車両の艶を出す洗車である「コーティング洗車」を販売することにしました。

 そこでスタッフ全員が、このコーティング洗車の作業ができるように研修を受け、正式にメニューに加えました。金額も通常の洗車は1,000円前後の中、数千円としましたが、確かに艶が出ますし、一度このコーティング洗車を行うと数ヶ月は艶が持続しますので、決して高すぎる価格設定とは思えません。

 さて、いざ販売を開始すると、固定客のうち何名かがこのコーティング洗車を購入して下さり、その結果、大変満足していただけました。しかし、もともと客数が少なく、いったんコーティング洗車を購入して下さった顧客のリピートも数ヶ月に1回であるため、売上がなかなか伸びません。

 そこで今回のコラムでは、このような客数の少ない店舗がどのようにして売上を向上させていくべきかについて見ていきます。

1.客数の少ないガソリンスタンドが売上を向上させる方法

(1)高額商品の告知を行う

 客単価を上げるためにせっかくコーティング洗車を導入したわけですから、まずはイベントの開催などで、新商品導入のお知らせをしていく必要があります。
 【参考記事】
 ガソリンスタンドの油外商品販売で売上を向上させるコツ(集客編)
 ロードサイド店舗のイベント企画

 「コーティング洗車販売開始記念」としてイベントを企画し、来店客には景品の他に、コーティング洗車の内容、価格、作業時間などを記載したチラシ、お試し券や割引券などを必ず配布します。

 このお試し券や割引券は、シリーズものとすると良いでしょう。例えば3枚綴りとし、初めてコーティング洗車を利用する場合は50%オフ、2回目には30%オフ、3回目には10%オフにする、といった形です。

 既存顧客には、ダイレクトメールを発送してイベントを告知します。もちろん、店頭でもイベント開催に関する告知をしっかりと行う必要があります。

 このイベントの留意点は、コーティング洗車をその場で売ることには注力せず、コーティング洗車を導入したこと、コーティング洗車とは何か知っていただくことに注力する、ということです。なお、小規模事業者に対して、このようなイベント費用を補助していただける制度として、小規模事業者持続化補助金がありますので、該当する事業者は活用を検討するとよいでしょう。

(2)セット販売を企画する

 もともと、客単価を上げるために、新たにコーティング洗車を取り入れたわけですが、コーティング洗車と他の油外商品との相乗効果を検討することにより、コーティング洗車分以上の客単価向上が期待できます。例えば、コーティング洗車とオイル交換や、コーティング洗車と車検といったセットメニューを検討し、単品買いの料金よりもセット料金をお得なものに設定するとよいでしょう。

(3)人的販売をフォローするツールを準備する

 商売は、新商品を導入しさえすれば売れる、といった安直なものではないはずです。にもかかわらず、本社が新商品を導入し、売り方が現場任せになっているケースを目にしますが、本社主導で販促ツールをどんどん現場に提供していく必要があります。具体的にはチラシ、ポスター、のぼりなどが挙げられ、これらは前述の小規模事業者持続化補助金の活用も可能です。

 その企業にもよりますが、現場で使える販促費はわずかなものであるがケースが多く、結局、販売の成果はスタッフが顧客に対して行う声掛けの巧拙に左右されがちとなっている印象があります。本社は現場の人的販売を補足するツールを現場に送り込むために、ヒアリングを行い、効果的なツールを送り込むべきと考えます。

 さて、貴店では、高額な油外商品を販売するために、どのような戦略を構築していますか?

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