業務を徹底させるために

コラム

チラシを受け取ってくれそうな顧客

 昨日のコラムでチラシ配布時の成果の出し方について述べました。これに関連した内容です。

 あるロードサイド店では、リピーターを増やすためにチラシを作成し、会計後にそれを渡すことにしました。その取組みを開始して数週間後に、その店舗の責任者からお話しを伺う機会がありました。

 その際、「チラシを配布しても効果が見えない」という趣旨の発言がありました。どのくらい配布しているのかと訊くと、配布率は5%にも満たないことが分かりました。1日に2,000人の顧客が来店して100枚も配っていないというのです。

 なぜそのような低い配布率なのかというと、「受け取ってくれそう」な顧客にだけ、チラシを配布しているとのこと。そして、この受け取ってくれそうかどうか、の判断はスタッフの主観に任せているとのことなのです。

点検に応じてくれそうな顧客

 ガソリンスタンドでは、エンジンルームの無料点検というサービスがあります。給油中の時間を利用してスタッフが、車両のエンジンオイルやバッテリーの劣化状況、ワイパーの水やエンジンの冷却水の量などを点検し、顧客に報告する、というものです。

 スタンド側としては劣化した商品、不足した商品を販売するチャンスですが、顧客側としては、売りつけられることを嫌い、エンジンルームの点検を断る方が多いのです。

 そこで、ベテランになればなるほど、人を見て、つまり「点検に応じてくれそう」な顧客にだけ、点検の声掛けをするようになります。

 ところが、高校生のアルバイトさんを採用し、来店された全顧客にエンジンルームの点検の声掛けをするように指導すると、その新人アルバイトさんは忠実に教えを守り、結果として予想外に多くの顧客からエンジンルームの点検のご要望を受けます。

 つまり、人を見ないで、単純に全顧客を対象に声掛けをすると、一定層は点検をお願いするのです。それはベテラン層の目が曇っていたと解釈することもできます。

ベテランの影響力

 一生懸命エンジンルーム点検の声掛けに励む高校生のアルバイトさんも、ベテランがその声掛けをしたりしなかったりする姿を見るようになると、いずれ声掛けをしなくなってきます。

 その顧客にチラシを渡さないという行為、声を掛けないという行為が本当に正しい判断なのかどうか、経営者・店長は定期的にベテランと話し合う場を設ける必要があります。

 「やっている」と「取組んでいる」には天地の差があるのです。

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