油外商品で儲かる店が行っている一手間かけたオイル交換とは

経営の姿勢

安心感を与える作業とは

 先日投稿したコラムガソリンスタンドでタイヤのバーストを防ぐと販売につながる理由で、タイヤの製造年と週を把握することにより、タイヤの寿命が判断できることを述べました。

 仮に、タイヤの製造年と週が5年より前のものであるため、顧客が交換に応じたとします。その場合に、新しいタイヤは当然、製造年と週が5年以内のもの、できれば製造して間がないものが望ましいわけです。
 よって、店舗スタッフとしては、タイヤを交換する際に、待合室で待つ顧客に対して、これから着ける新品のタイヤを見せに行って、「これからお客様にこのタイヤを着けます。製造年と週を確認して下さい」といった声掛けは、顧客の不満を取り除きます。

 タイヤの製造年と週が古いためタイヤ交換した方が良いと言われ、交換後に自宅へ帰って、製造年と週を確認したら、5年も前のものが装着されていた、となると交換した意味がありません。その不安を取り除く、ということです。

 このように作業に対して一手間を加えることを惜しまない店舗は、顧客とのコミュニケーションも図りやすいですし、結果として販売もしやすくなります。

一手間を加えたオイル交換とは

 あるガソリンスタンドでは、数種類用意している4リットル缶に入ったエンジンオイルを待合室に展示しています。オイル交換の際は、顧客にメニュー表から今回のオイル交換に使うオイルを選択していただきますが、そのオイルの入った4リットル缶を顧客の目の前で手に取り、「ではこのオイルを使用させていただきます」と店舗スタッフが述べ、整備する部屋(ピット)へそのオイルを持っていきます。

 ピットに顧客は入りにくいため、果たして本当に指定したオイルを使用したオイル交換がなされているのか、という不安を取り除くために、あえて使用するオイルを顧客の目の前でピットへ持って行くわけです。

 もちろん、エンジンオイルの交換後は、顧客立ち会いのもと、新品の透明なオイルが車両に入っていること、量も問題ないことを顧客と相互確認します。

 このような取り組みのポイントは、1人だけ、もしくは一時的に実施しても意味がない、ということです。その店舗にタイヤ交換作業・オイル交換作業を発注した全顧客に対して実施することで、店舗の信頼度が高まります。特定の人だけ、もしくは特定の時だけ信頼度が高まっても意味がないのです。

 企業は継続することが前提で運営されます。これをゴーイングコンサーンと言いますが、継続するためには、顧客からの信頼が必要であり、そのためには細かな気配りをしていく、言い換えれば作業に一手間を加えることが重要と言えるでしょう。

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