売上を上げたい高級飲食店はホームページに何を掲載するべきか

戦略の考え方

高級飲食店のホームページ

 飲食店の特徴は、生活の重要なキーワードである「衣食住」の一つである「食」を担っていること、そして提供した商品は食することにより、短時間でなくなってしまう、ということです。

 そして、提供する食事が高額になればなるほど、自店が提供する商品をメニューとしてホームページに掲載する場合が多くなります。これは、見た目の華やかさを閲覧者にアピールしたいという意図があるのでしょう。

 もしくは、大広間、個室といった店舗のハード面の特徴をホームページで訴求するケースも多い印象があります。消費者にとっては、高級店であればあるほど、また、特別な日に使いたいという気持ちが強ければ強いほど、事前に店舗情報を得たいと思うケースが多いわけですから、店舗側としては、数ある飲食店から自店を選んでいただくべく、ホームページで自店の優位性を示したいという意識が働くのでしょう。

 しかし、「料理が華やかだから」「お座敷があるから」といった理由で来店を決める消費者もいるわけですが、これだけでは、競合との差別的優位性としては弱い印象があります。

ホームページに何を掲載するべきか

 ホームページに掲載するべきは、顧客がその店舗に来店する理由となる圧倒的な差別的優位性です。今や、品質で圧倒的な差別的優位性を構築することは簡単ではなくなりました。どこの店舗もそれなりに美味しい料理を提供します。店舗にしてもその造りにおいて、圧倒的な差別的優位性があるケースは希でしょう。

 そこで、その商品メニューが誕生するまでのエピソードや、自店が誕生するきっかけ、経営理念に基づく自店の存在理由、といった内容を記載することにより、他店が真似できない差別的優位性を訴求します。

 さらには、経営者やそこで働くスタッフの写真があると人は安心するものです。(株)ESSPRIDEが実施した経営者、一般社員合計400名を対象にした2016年8月の調査によると、会社のパンフレットやホームページに社長の顔写真がある会社とない会社のどちらが信用できるか、という質問に「顔写真がある会社」「どちらかと言えば顔写真がある会社」を合わせて、経営者の62.0%、一般社員では79.0%の方が顔写真の掲載されている会社の方が信用できると答えました。
 このことからも、顔写真の掲載が重要であることが認識できます。

ホームページ構築に使える補助金

 ホームページなどのITツールを導入する事業者向けに導入費用の2分の1、上限50万円を補助するIT導入補助金は現在2次公募中です。8月3日が応募締め切りですが、8月中旬から3次公募が開始される予定です。ホームページの新規立ち上げや、既存のホームページの一部機能強化及びコンテンツの追加などを検討している事業者は活用をご検討してみてはいかがでしょうか。

 繰り返しになりますが、飲食店は高級になればなるほど、消費者は事前の情報収集を行い、店舗選びに手間を掛けます。消費者が求める豊富な情報に応えるべく、本コラムで示した内容をしっかりと訴求していく店舗こそが、選ばれる店舗になりうるでしょう。

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