ロードサイド店舗の駐車場にゴミの不法投棄を防ぐ看板とは

経営の姿勢

 「またかよ…」開店作業をするために、早朝に出社した経営者の目に飛び込んできたのは、店舗の駐車場にポイ捨てされたゴミ。「ポイ捨て禁止」「ゴミはお持ち帰りください」と張り紙をしているものの、効果はほとんど見られません。見栄えは悪いし、掃除も大変なので、何とかこのようなマナー違反をなくしたい…。

 このような不法投棄もちょっとしたアイデアで防止することが可能です。今回のコラムでは、ロードサイド店舗の駐車場に、ゴミを不法投棄させない効果のある看板とはどのようなものなのかを見ていきます。

ある飲食店経営者からのご相談

 今回のご相談者が経営する飲食店は、幹線道路沿いに立地しており、大型トラックも停めることができる広い駐車場を有しています。営業時間は11:00~23:00の12時間営業となっています。

 この経営者が悩まされているのは、毎週のように駐車場にポイ捨てされるゴミです。風で飛んできたのではなく、明らかにここに捨てていったことが分かる、大量のペットボトルや空になった弁当の容器、たまには食べ残し、廃タイヤや不要になった家電までが捨てられていたこともあります。

 捨てている人は、当店の利用客なのかそうでないのか、また、捨てられている時間帯も不明ですが、どのように対処するべきか、というご相談です。

監視強化には費用がかかりすぎる

 一般にロードサイド店舗は、幹線道路など通行量の多い道路沿いにおいて、自家用車・自転車で来店される顧客が多い店舗を指し、駐車場が付帯している場合がほとんどです。

 その駐車場は、車をたくさん停めることができるほど、つまり、広ければ広いほど集客力が見込めました。よって店舗を建てる際は、可能な限り駐車場の広さを確保していましたが、心ない一部の人々が不法投棄する場所にもなり得ました。

 この不法投棄は、駐車場が広ければ広いほど、その回数やゴミの量が増える傾向にあります。そこで、これを防止するために、駐車場の見回りを増やすには、人員を増加させなければなりません。

 また、監視カメラで録画し、犯人を特定することも考えられますが、これにはそれなりのカメラの台数が必要になり、人員にせよ、カメラにせよ、費用負担が大きなものになります。そんな中、そのような悩みを解決する看板が大阪府和泉市父鬼町の山間部に設置されています。

不法投棄者の心理

 この看板は、和泉市と和歌山県の県境付近の山間部に2006年から設置されています。この地域の国道480号線沿いでは当時、タイヤや仏壇、パソコンなどの不法投棄が横行していました。町内会では、トラックを使って不法投棄されたゴミを回収していましたが、それが絶えることはありませんでした。

 そこで看板を設置することにしました。その看板には、「不法投棄者を見つけ すみやかに通報し 抽選で沖縄旅行に行こう!! 通報するには車のナンバーあるいは携帯で写真を撮ろう」(原文ママ)と示されています。

 これにより、不法投棄は激減しました。ちなみに、実際に沖縄旅行を当てた人は1人もいません。というのも、実際に不法投棄者を見つけたという通報は、これまで1度もなかったからです。

 ロードサイド店舗の駐車場に話を戻しますと、駐車場が広いから、また、夜は暗いから不法投棄しやすくなるわけです。しかし、広いから、暗いから誰が見ているか分からないという心理を不法投棄者に抱かせることにより、不法投棄を防止することが可能となります。

 ロードサイド店舗の駐車場にゴミの不法投棄を防ぐ看板とは、不法投棄することを不安にさせるメッセージを送る看板だと言えるでしょう。望ましくない行動を止めさせるには、その行動をとることを不安にさせるという考え方は、万引きや従業員の不正防止などに活用することも可能でしょう。

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