ガソリンスタンドの手洗い洗車で油外収益を向上させるコツ

戦略の考え方

手洗い洗車に対するニーズ

 多くのガソリンスタンドは、セルフサービスであれ、フルサービスであれ、門型洗車機を設置していますが、この機械による洗車に関して、顧客が持つ車体に傷がつくという不安は根強いものがあります。
 よって、洗っても車体に傷が付かないという認識のある手洗い洗車の需要はそれなりに存在する印象があります。手洗い洗車は、人手を要することから、門型洗車機を使用した場合と比べて数倍の単価設定が可能であり、これを強力に推し進めることは油外収益の向上に寄与する可能性があります。
 ですが、多くのガソリンスタンドは、手洗い洗車のニーズを取り込むことができていない印象があります。これはなぜなのでしょうか。

手洗い洗車の付加価値

 そもそも、手洗い洗車の価値は、人手を介して車体を傷つけないように丁寧に隅々まで洗うことにあるはずです。洗車時に車体が傷付くのは、車体についた砂埃と車体が擦れることにより発生するのが一般的です。よって、これを防ぐために車体に水をかけ、砂埃を浮かせ、それを柔らかいスポンジで水と一緒に洗い流すのが基本です。

 この手洗い洗車をあるガソリンスタンドの元スタッフは、「手荒い」洗車と表現しました。その理由は、単純に車体に水をかけ、スポンジで擦っている洗車だからです。洗車中に地面に落としたスポンジに砂埃がついても気にせずにゴシゴシ車体を擦っていれば、自ずと傷が付きます。また、使用するスポンジがボロボロの店舗もあります。

 そもそも、手洗い洗車を依頼する顧客は、機械洗車を利用する顧客よりも、車両を大事にする意識が強い顧客です。そのような顧客は、手洗い洗車の待ち時間にスタッフの洗い方を見ていないようで見ているものです。
 また、洗車後に自宅に帰って、車両をしっかり見ているものです。結果として、その店舗の手洗い洗車の品質に失望した顧客は、依頼する店舗を変えるか、手洗い洗車の依頼を諦めて料金の安い機械洗車にシフトするでしょう。それは、顧客数の喪失もしくは客単価の低減を意味します。

手洗い洗車の需要を取り込むには

 どんな商売でもそうですが、提供する商品・サービスの品質は、一定レベル以上であることが大前提です。これを無視して、どんなに販売促進を行っても、顧客をリピーターに育てることは困難です。
 よって、せっかく存在する手洗い洗車の需要を取り込むには、全スタッフを対象に、手洗い洗車が「手荒い」洗車になっていないか、作業の確認をする必要があります。場合によっては、教育訓練を行う必要性があるでしょう。
 また、使用するスポンジは柔らかいものになっているか、拭き上げ用のタオルも極力傷のつかない高品質なものを使用しているか、という点も確認が必要です。

 マーケティングは、製品戦略、価格戦略、チャネル戦略とそれぞれの戦略構築の段階を踏んだ上で、販売促進戦略を構築し実行する必要があります。一定レベルの品質の手洗い洗車を提供することは、製品戦略を構築することに他なりません。この順番を無視して販売促進戦略を行うことは、本末転倒と言えるでしょう。

 ガソリンスタンドの手洗い洗車で油外収益を向上させるコツは、提供している手洗い洗車の品質を点検することから始める必要があると思いますが、いかがでしょうか。

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