呉服店で働くスタッフが着物を着るべき3つの理由

経営の姿勢

 先月、某所で消費税率引上げに伴う軽減税率に関するセミナーに登壇をしたわけですが、登壇後に当セミナーを受講された、ある呉服店の経営者と立ち話をする機会に恵まれました。その際に、これまで呉服店専門のコンサルはたくさん使ってきたが、全く違う視点から自店を見て欲しい、というありがたいお話をいただきました。

 そこで、先日その呉服店にご訪問してきましたが、そこで働くスタッフは誰一人として着物を着ていませんでした。その点も含め、いくつか助言を差し上げてきたわけですが、今回のコラムでは、呉服店で働くスタッフが着物を着るべき理由を見て行きます。

呉服店で働くスタッフが着物を着るべき理由1:気軽に着付けできることを訴求するため

 今回お邪魔した呉服店とは全く別の呉服店の社長は着物を着ない方でした。そこで「なぜ社長は、普段着物を着ないのですか」と訊いたところ「着付けが面倒くさいから」という回答が返ってきたことがあります。

 正確に表現すると「着付けが面倒くさいと『感じている』」ということであり、着物が本当に好きなら面倒くさいと感じないわけです。

 顧客が着物を買わない理由のひとつに「着付けができない」というものがあります。よって、毎日売場に着物を着て立つスタッフは、自分で着付けが出来るわけで、着付けは面倒くさくないということを訴求することが可能です。

 このことは、普段着として着物は使えることを示しており、着物購入のハードルを下げることに繋がります。

呉服店で働くスタッフが着物を着るべき理由2:着こなしの事例を訴求するため

 顧客が着物を買わない理由のひとつに「着こなし方が分からない」というものがあります。店舗スタッフが着物をきちんと着こなしていれば、顧客としては、着物の着こなしを間近で見ることが可能となります。

 このように、事例を提供することは、リアリティーを訴求することとなり、説得力が向上します。それは、着物購入のハードルを下げることに繋がります。

呉服店で働くスタッフが着物を着るべき理由3:着物への愛着を訴求するため

 呉服店で働くスタッフが着物を好きでなかったら、前述のように着付けも面倒くさく感じますので着物も着ないはずです。さらには、仕事はつまらなく感じますし、接客もおざなりになるでしょう。そして、顧客としてはそのようなスタッフからは着物を買いたくはありません。

 そこで、着物が好きで、仕事を楽しみ、接客もきちんとしてくれるスタッフであることを訴求するために、まずは着物を着るということから始めなければいけない、ということです。もっとも、形だけ整えても魂が入っていなければ意味がありませんから、形を整えた上で、スキルやモチベーションを向上させる取組みが必要となってきます。

 今回のコラムでは、呉服店で働くスタッフが着物を着るべき理由として、1.気軽に着付けできることを訴求するため、2.着こなしの事例を訴求するため、3.着物への愛着を訴求するため、を挙げました。

 呉服業界の市場規模は、全盛期の7分の1になったと言われますが、その中で生き残っていくことは容易ではありません。ですが、市場から退出する店舗と生き残る店舗があるわけで、後者になるためには、まず、商売の原点を見直す必要があるでしょう。

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