小規模事業者持続化補助金に採択!テイクアウトカフェの事例②

小規模事業者持続化補助金

 せっかく記入例が公表されているのですから、これを活用しない手はありません、さらに写真・地図を用いれば訴求力が向上します。

 小規模事業者持続化補助金を使って、テイクアウトを強化したいカフェの経営者が記載してきた経営計画をどのようにして採択レベルにブラッシュアップしたのかをご紹介するシリーズの2回目は、様式2<経営計画>の「1.企業概要」を見ていきます。

当初の記載内容


 同店が当初「1.企業概要」に記載してきた内容は概ね以下のものでした。

 ①酒類を提供したり、情報交換をしたりするイタリアにおける「バル」の機能がある。
 ②地元で獲れた新鮮で美味しい食材を使ったメニューを用意している。
 ③年々増加している観光客にも当地の魅力をお伝えし、そのニーズに応えるために高品質な商品やサービスを提供できる店舗を目指している。

 分量にして4行、字数は160文字強です。量を多くすれば良いというものではありませんが、あまりに訴求力が弱いので、以下のように改善していただきました。

適切な場所に書く


 上記③の文末は「目指している」で締めくくられています。よって、これは「目標」であり、後で見ることとなる「4.経営方針・目標と今後のプラン」に記載する内容となります。

 また、経営者の経歴や同店の沿革といった過去からこれまでの経緯を示すことも同店を理解していただくために重要な内容です。開業までの経緯、開業のきっかけ、開業後売上〇円突破、従業員の雇用開始、などトピック的なことを記載すると良いでしょう。これらのことを伝え、当欄に盛り込んでいただきました。

記入例を活用する

 下図は、全国商工会連合会日本商工会議所 が公表している小規模事業者持続化補助金様式2-1の記入例の中から「1.企業概要」を抜粋したものです。

 記入例ですから「このように書いてくださいね」というメッセージであり、特に「売上総額の大きい商品」「利益総額の大きい商品」ベスト5の表は、是非盛り込みたいポイントです。そして個人的には、この記入例の作者は、小規模事業者と言えども【単品管理】の重要性を投げかけているように思います。そこで、同店にはこの表を盛り込んでいただきました。

写真を活用する


 株式会社ESSPRIDEによると、経営者の62.0%、一般社員の79.0%がホームページやパンフレットに経営者の顔写真を掲載している会社のほうが信頼できると答えています。経営者の写真を掲載することは、情報開示に積極的であるという姿勢が伺え、情報の受け手は安心しやすくなります。

 補助金は、自社の説明も事業の説明も、原則として計画書でのみ説明することとなります。その際に、その計画書を作成した経営者の顔が分かった上で読み進める場合と、そうでない場合ではリアリティが違います。よって、経営者の写真、可能であればスタッフの写真も「1.企業概要」の欄に盛り込むことをお勧めします。これを同店にお伝えし、写真を盛り込んでいただきました。

地図を活用する

 店舗の立地を説明することは、やはりリアリティを訴求するという点で重要なポイントとなります。そこで、例えば埼玉県川越市に立地する弊社であれば、日本地図を掲載し、その中で埼玉県とはどこなのかを示します。そして埼玉県の地図を掲載し、その中で川越市とはどこなのかを示します。

 その上で、川越市のどこに立地しているのかがわかる地図を掲載し、自社の外観などを写真で示すとリアリティは増加します。これを同店にも実施していただきました。

 今回のコラムは、同店に限らず多くの応募者が「1.企業概要」をブラッシュアップする際のポイントですので、意識していただきたいと思います。次回は「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。

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