小規模事業者持続化補助金で集客力を高めたエステサロンの事例②

小規模事業者持続化補助金

 書くべき欄がそこで良いのか検証し、解釈を裏付ける根拠を示し、競合動向を記載する目的を明確にすることで、小規模事業者持続化補助金に採択される可能性が高まります。

1.小規模事業者持続化補助金「エステサロン」採択のポイント

 小規模事業者持続化補助金を活用して、情報発信に関する費用と店舗改装費を調達するために、あるエステティックサロンの経営者が作成した計画書を採択レベルにブラッシュアップしていったプロセスをご紹介していきます。

 今回は、下図の赤枠部分、様式2-1<経営計画>内の「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。

(1)内容を整理する

 同店が事前に書かれてきた内容を整理すると概ね以下の内容となりました。

【顧客ニーズ】

 ①「自然治癒力を高める化粧品」など当店でしか入手できない、肌トラブル、肌質改善を目的とした商品を販売している。

 ②自分に合った商品、商品の効果・効能に関する情報、使い方のアドバイスなどを求めている顧客が多い。

 ③たるみ、シワ、シミ、ニキビなど大多数の方が肌に関する悩みを抱えており、自分の肌がどんな状態なのかを知り、自分ではできない特別な集中ケアを求めている顧客が多い。

 ④忙しい日々の中では味わえない、ちょっとした贅沢感、癒し、リラクゼーションを求めている顧客が多い。

【市場の動向】

 ①エステサロン検索サイトの普及により、エステサロンの敷居が低くなってきている。

 ②少子高齢化の現在、市内でも高齢かつ生活に余裕のある女性が増えている。

 ③自店と競合店Aにおけるターゲット顧客、施術、商品、システム、規模の比較

 これらの内容をブラッシュアップしていくこととなります。

(2)書くべきところに書く

 【顧客ニーズ】の①は自店で販売している商品の特徴を述べていますが、これは顧客ニーズではありませんので当欄に記載する必要性は高くはありません。当該商品が「肌トラブル、肌質改善」に効果的であるのなら、なぜその効果が得られるのかを明確にして、次回見ていく「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載するべきでしょう。

 また、【市場の動向】の③で競合のA店と比較した自店の特徴を記載していましたが、これもやはり「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載するべきです。

(3)根拠を示す

 【市場の動向】の①ではエステサロン検索サイトが普及していること、②では高齢層や富裕層が増加していることを述べています。ですが、これだけでは自店にとって都合の良い解釈を記載していると捉えられるリスクがあります。

 そこで、統計データなどで根拠を示す必要があります。上述の①であれば、自店の内部データとしてエステサロン検索サイトを見てご来店なさった顧客数の推移や、エステサロン検索サイトの掲載店舗数などが挙げられます。また、上述の②であれば、市内の高齢者数の推移、地域別年収の分布などを示すと良いでしょう。

 また、そのような裏付けがなかった場合は、市場の動向を潔く書き換えることも必要です。このことは、事実に基づく経営判断を行うことに繋がります。

(4)競合動向を記載する目的を意識する

 【市場の動向】として、前述の通り③で競合の動向を示していますが、これは非常に重要なことです。その理由は、次回見ていく「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の欄に、競合と比べた差別的優位性を記載する必要があるからです。

 ただし、同店の場合は競合としてA店1店舗しか取り上げておらず、A店に対しての強みは書くことが出来ても、その他の競合と比べてどうなのかが不明です。同店の立地からすると競合がA店のみとは考えにくく、また、同店を「美容を提供する店」と捉えた場合、競合はエステサロンだけでなく、美容室なども対象とするべきでしょう。

 よって、そのような観点からも複数の競合を挙げ、その動向を記載していただきました。

 このようにして、様式2-1<経営計画>内の「2.顧客ニーズと市場の動向」をブラッシュアップしましたが、次回は「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」のうち「自社の強み」について見ていきます。

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