小規模事業者持続化補助金で集客力を高めたエステサロンの事例⑦

小規模事業者持続化補助金

 補助事業の効果として因果関係を意識し、本当にそれが補助事業の効果なのか検討することで、小規模事業者持続化補助金に採択される可能性が高まります。

1.小規模事業者持続化補助金「エステサロン」採択のポイント

 小規模事業者持続化補助金を活用して、情報発信と店舗改装に関する費用を調達するために、あるエステティックサロンの経営者が作成した計画書を採択レベルにブラッシュアップしていったプロセスをご紹介していきます。

 最終回の今回は、下図の赤枠部分、様式2-1<補助事業計画>内の「4.補助事業の効果」を見ていきます。

(1)内容を整理する

 同店が「4.補助事業の効果」欄に予め記載されてきた内容を整理すると概ね以下の内容となりました。

【自店にとっての効果】

 ①新メニューの訴求により、新規顧客増加が見込める。

 ②新メニューの訴求により、既存顧客にとって施術コースの選択肢が増加し、客単価の向上が見込める。

 ③新メニューにより、各顧客に応じた魅力的な印象を引き出す施術、商品が提案でき、顧客満足度の向上が見込める。

 ④新メニューは、市内周辺のサロンには導入されていないため、注目度が高まり、知名度の向上が見込める。

 【顧客にとっての効果】

 ①新メニューでは、最新AI(人工知能)を使って診断を行い、今なりたい印象へ導くことができると想定する。

 ②静寂な環境で施術を受けていただくことで、よりリラックスでき満足度の向上が見込める。

 【地域社会にとっての効果】

 ①既存メニュー、新メニューを共に利用していただくことにより、顧客自身に自信がつくため、気持ちに余裕が生まれ、ご家庭でも地域でも生き生きと活躍でき、行動範囲・交流範囲が広がり、消費活動や仕事の活性化につながると想定される。

 自店・顧客・地域社会とそれぞれの効果を検討されている点は非常に良いと思いますが、これらをさらにブラッシュアップしていきます。

(2)因果関係を検討する

 【自店にとっての効果】の①に「新メニューの訴求により、新規顧客増加が見込める」とあります。この「新メニューの訴求」と「新規顧客増加」に直接的な関係を見出すことができません。つまり、「新メニューを訴求すれば、新規顧客が増加するのはなぜか」という視点が欠けているとも言えます。

 よって、「新メニューの訴求により、自店の存在を多くの方に伝えることができ、新規顧客の増加が見込める」という形で因果を丁寧に繋ぐ必要があります。

 また、【自店にとっての効果】の②に「新メニューの訴求により、既存顧客にとって施術コースの選択肢が増加し、客単価の向上が見込める」とあります。この場合、一見因果が丁寧に繋がっているように見えますが、「施術コースの選択肢が増加」することと「客単価の向上」に直接的な関係を見出すことができません。施術コースが増加した結果、安いコースを選ぶ顧客が増えたとしたら、全体的な客単価は下がるからです。

 よって、「新メニューの追加により、中心価格帯の単価が向上し、客単価が高まる」という形で因果の直接的な関係が分かるようにする必要があります。

(3)「補助事業」の効果を書く

 同店が記載してきたそれぞれの効果は、新メニューの導入による効果が数多く書かれています。ですが、当欄は「補助事業」の効果を記載する欄であり、同店の「補助事業」は地域情報紙への掲載、ダイレクトメールの発送、パーティションの設置であったはずです。

 よって、「新メニューを導入した効果」ではなく「地域情報紙へ掲載した効果」、「ダイレクトメールを送付した効果」を記載するべきです。もちろん、「パーティションを設置した効果」も記載する必要があることは言うまでもありません。そこで下表を作成すると、まとめやすくなります。

 もっとも、上表の空欄全てを無理に埋める必要はありませんし、2つの空欄にまたがる効果もあるはずです。重要なことは、「補助事業」の効果を売り手・買い手・世間の3方向から検討することです。

 このようにして、様式2-1内の<補助事業計画>「4.補助事業の効果」をブラッシュアップしました。

 エステサロンは、かつてごく一部の業者が強引な手法で商売をしたことから、業界のイメージが毀損してしまったという過去があります。よって、多くのエステサロンが商売の仕方に配慮していますが、店舗側から勧めるのではなく、顧客から依頼される商売が一番やりやすいわけで、そのためには、店舗側からの情報発信がポイントとなります。

 そのために小規模事業者持続化補助金を活用したいただきたいのですが、当コラムがそのようなエステサロンの参考になれば幸甚です。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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