小規模事業者持続化補助金に採択!持帰りイタリア料理店の事例⑤

小規模事業者持続化補助金

 テイクアウトを強化したいイタリア料理店が、小規模事業者持続化補助金に採択されるレベルの計画書へとブラッシュアップしていくプロセスをご紹介するシリーズ最終回の今回は、様式2<補助事業計画>の「4.補助事業の効果」、様式3「経費明細表」を見ていきます。

書くべき場所に書く

 同店が書かれてきた「補助事業の効果」は以下の3つでした。

 ①知名度が上がる
 ②新規顧客が獲得できる
 ③利益が向上できる

 ①に関しては、当補助金で作成するチラシはポスティングを行うこと、看板の作成とそれ専用の照明の設置により、学生や近隣住民に対して知名度が上がることが述べられていました。
 
 ②に関しては、同店の最寄駅を利用する方を新規顧客として取り込めることが述べられていました。

 ③に関しては、客数・客単価などが「目標」として述べられていましたが、これら「目標」は<経営計画>の「4.経営方針・目標と今後のプラン」へ書くべき内容です。

 そして、これら①~③は全て【自店にとっての効果】であることに留意しなければなりません。

公的な視点で

 補助金という公的な資金を使うということは、事業に公益性が求められるということです。ある金融機関、ある航空会社が経営危機に陥った際に公的資本が注入されたことがありました。このことは、その金融機関や航空会社を利用していない人が払った税金も注入されたということです。

 よって、当該金融機関や当該航空会社が、そのような方に対しても便益があることを示さなければ公的資本を注入するという行為は非難されます。よって、例え小規模事業者であっても公的資金を使うということは、自店だけがメリットを享受するのではなく、買い手にも社会にもメリットがあることを示さなければなりません。

 つまり、【自店の効果】だけでなく【顧客の効果】【地域社会の効果】も示す必要があるということです。同店の場合、【顧客の効果】では、看板やチラシによって、同店の強みを多くの顧客が認識することができるということが挙げられます。【地域社会の効果】では、同店に訪れた顧客が近隣店舗を利用する可能性が高まることや、収益性の向上による納税額の上昇などが挙げられるでしょう。

経費明細表記載時の留意点

 令和元年度補正予算 小規模事業者持続化補助金では、様式3が補助事業計画書②となっており、そこには下図「Ⅱ.経費明細表」があります。

 この表の赤囲み部分に記載ミスが非常に多く、同店にもミスがありました。まず、経費区分ですが、「①機械装置等費」から「⑬外注費」までの13項目いずれかが入力されます。それ以外は入力してはいけないこと、丸つき数字も入力する必要があります。

 次の「内容・必要理由」ですが、「内容」は書かれていても「必要理由」が書かれていないケースが多いです。また、下図「審査の観点」の「積算の透明・適切性」を意識して、見積書をとり、それに則った形で「内容」を詳しく書くべきです。

 「経費内訳」は「単価×回数」を書くことになっていますので、20万円の看板を1枚作るなら、20万円×1枚と書く必要がありますが、この「回数」に相当する「個数」「枚数」が1だと省略してしまうケースが多いです。

 一番右側の「税抜・税込」はどちらかを丸で囲みます。消費税の課税事業者は「税抜」を、免税事業者は「税込」を囲むことになります。補助金は消費税を補助するものではありませんので基本的に「税抜」を囲むのですが、免税事業者は消費税を扱うという概念がありませんので、総額である「税込」を囲むこととなります。

 今回のコラムでは、「書くべきところに書く」「公益性を意識する」「経費明細表の記載ミスに気を付ける」ことを述べました。過去のコラムでの指摘内容も踏まえて様式2と3をブラッシュアップした同店は、小規模事業者持続化補助金に採択され、テイクアウト事業を早期に大きくすることができました。

 新型コロナの影響でテイクアウトを始めたり、強化したりした飲食店は、せっかくテイクアウトという事業を手掛けたわけですから、アフターコロナでも高収益事業とするべく、この小規模事業者持続化補助金を活用してみてはいかがでしょうか。

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