小規模事業者持続化補助金でコロナに立ち向かう飲食店の事例⑦

小規模事業者持続化補助金

 新型コロナウイルスの影響で客数減少に見舞われたある飲食店が、小規模事業者持続化補助金に採択され、これを活用して逆境に立ち向かった事例をご紹介するシリーズの6回目は、様式2-1「4.補助事業の効果」の書き方について見て行きます。

1.小規模事業者持続化補助金<一般型>応募の全体像

 まずは、全体像を把握します。事業者が単独で小規模事業者持続化補助金に応募する際は、原則として以下の書類を作成し、締め切り日までに送付する必要があります。

 様式1-1 小規模事業者持続化補助金事業<一般型>に係る申請書

 様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①

 様式3-1 補助事業計画書②

 様式4 事業支援計画書

 様式5 補助金交付申請書

 このうち、様式2-1と様式3-1が採択に大きな影響を及ぼします。

2.様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①の全体像

 今回は、様式2-1を見て行きますが、その構成は以下となっています。

 <応募者の概要>

 <経営計画>

 <補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容

3.<補助事業計画>の全体像

 今回は、様式2-1の<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容を見て行きますが、その構成は以下となっています。

 1.補助事業で行う事業名

 2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容

 3.業務効率化(生産性向上)の取組内容

 4.補助事業の効果

 なお、当コラムでは、「1.補助事業で行う事業名」は字数以外で特に気を付けることはないと考えていること、「3.業務効率化(生産性向上)の取組内容」は任意記入であることから説明は割愛しています。

4.「補助事業の効果」の書き方

(1)「補助事業の効果」の考え方

 補助金の財源は税金であり、補助金の交付は税金の再配分ということができます。よって、税金を再配分することにより、さらに収益性を向上させ、納税額が増える可能性の高い事業者が採択されることとなります。

 その可能性を様式2-1、様式3-1で判断するわけですが、自社はこの補助金を交付されることにより、どの程度の効果を見込んでいるかを当欄に記載することとなります。よって、風呂敷を広げすぎるのは実現性に問題がありますし、効果があまりにも小さいのは補助金を交付する意味が薄れてしまうことに留意する必要があります。

 審査員は、多くの事業者の様式2-1、3-1を見てきていますので、見込み効果が過大か過小かを見極める力には長けています。

 さらには、公的資金を使うわけですから、売り手である自社が潤うだけでなく、買い手である顧客、そして世間、せめて地域社会も潤う必要があります。これらを踏まえ、自社の効果、顧客の効果、地域社会の効果の3つに分けて検討し、記載します。

(2)自社の効果

 当事例では、様式2-1「1.企業概要」で、ランチタイムにおける売上高、平均客単価、客数、居酒屋タイムにおける売上高、平均客単価、客数を表として示しました。これを新型コロナウイルスの影響が及ぶ前とその後に分けて以下のように記載しました。

 補助金が交付されれば、このランチタイムの売上高、平均客単価、客数、そして、居酒屋タイムの売上高、平均客単価、客数がどの程度まで向上するのか、これが自社の効果ですので、その表も作成し、新型コロナウイルスの影響が及ぶ前、新型コロナウイルスの影響が及んだ後(現状)、と対比させて盛り込みました。

(3)顧客の効果

 この補助金が交付されることにより、顧客や顧客予備軍は、当店や当店が提供する高品質低価格な料理の存在を知ることができます。さらに、写真映えする料理を提供していますから、SNSに掲載して、注目を浴びたり、承認されたりする効果が見込めることを示しました。

(4)地域社会の効果

 口コミが広がることにより、同地域への入込み数が上昇し、地域経済にプラスの影響が見込めることや、当店の収益性向上に伴う、取引先の業績や雇用が拡大することを中心に記載しました。

 このようにして、「補助事業の効果」を記載した上で、これまで見てきた様式2-1の<経営計画>と<補助事業計画>を見直し、整合性をチェックしました。結果として採択されることとなりましたが、この事例のポイントは、単に店内を改装するだけでなく、それを活かした売上拡大のストーリーを最初に構築し、それに沿って記載した点ですので、参考にしていただければと思います。

5.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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