小規模事業者持続化補助金に採択!持帰りフランス料理店の事例⑤

小規模事業者持続化補助金

 テイクアウトを強化しようと考えたあるフランス料理店が、小規模事業者持続化補助金を活用してホームページとパンフレットを作成し、業績拡大に繋げました。

 同店は、当補助金に応募するために計画書(様式2と3)を作成しましたが、これを採択レベルまでにブラッシュアップするための取組みをご紹介するシリーズの第5回目は、下図(クリックすると拡大します)赤枠部分<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。

「補助事業」に絞って書く

 同店が事前に書かれてきた「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見てみますと以下の内容が書かれていました。

 ①新たに作成するホームページに掲載したい内容について。
 ②テイクアウトを中心とした内容のパンフレットを作成し、ポスティングを行うこと。
 ③店内にタブレットを設置すること。
 ④近隣の飲食店に食材を販売していくこと。

 当欄は<補助事業計画>の内容を説明するものです。つまり、補助金を使って何を行うのかを説明する欄ですので、補助金を使わない事業に関して、記載は不要ということになります。よって、③④は削除することとなり、①②をブラッシュアップさせていきます。

審査の観点を意識する

 下図は公募要領の「審査の観点」です。

 この赤枠部分の「③補助事業計画の有効性」を意識して5W1Hの切り口を用いることをお勧めしています。つまり、前述①で触れたホームページの作成であれば、以下のようにまとめます。

5W1Hを活用した結果

 【いつ制作するのか(When)】
 採択通知後から〇年△月まで。

 【どこで制作するのか(Where)】
 ●●市のIT系企業□□社

 【だれが制作するのか(Who)】
 当店代表が□□社へ発注、□□社が制作

 【なにを制作するのか(What)】
 以下の特徴が盛り込まれたホームページ 
 ・トップページ:店舗の外観や雰囲気が伝わるような写真を多用する。 
 ・新着情報:旬の食材や各種イベントについて触れる。  
 ・コンセプト:当店の開業経緯、こだわり、プロフィールなど。
 ・フードメニュー:単品、コース、デザートを写真付きで説明する。
 ・ドリンクメニュー:厳選したワインを紹介。各ワインの背景や相性の良い料理を説明する。
 ・パーティー:各種宴会などに柔軟に対応できることを周知する。
 ・テイクアウト:顧客の要望に応じた弁当の作製が可能であることを表示する。いくつかの商品例となる写真を明示し、イメージを沸かせる。

 【なぜ制作するのか(Why)】
 広告宣伝を強化し、特にテイクアウトできることを訴求するため。

 【どのように制作するのか(How)】
 当店代表と□□社で打ち合わせを実施。予め撮影している写真を活用する。

 同店が当初記載してきたのは、【なにを制作するのか(What)】だけでしたが、上記の内容も盛り込むことでより具体性が高まります。また、ホームページの他に、パンフレットを作成し、ポスティングも行うということですので、パンフレットの作成に関する5W1H、ポスティングに関する5W1Hも別途記載する必要があります。

 <補助事業計画>は、<経営計画>よりも期間が短期的であり、実際に支出も伴うことから、より具体性が求められます。今回のコラムでご紹介した手法で採択に近づけていきましょう。

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