小規模事業者持続化補助金で店舗改装費を調達した美容室の事例②

小規模事業者持続化補助金

 「整理・整頓」と「追記」を意識すると計画書の内容はブラッシュアップされていきます。小規模事業者持続化補助金に採択された美容室が、採択される計画書をどのようにして作成していったのか。そのプロセスをご紹介するシリーズ2回目の今回は、下図赤枠部分、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①の<経営計画>内にある「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。

整理のポイント

 整理とは、不要なものを捨てることですが、当欄に同店経営者が予め記載してきた内容を整理した結果、以下になりました。

 ①顧客は、低価格、清潔さや明るさ、レベルの高い接客、総合的な「美」へのアドバイス等のサービスを求めて来店すること。
 ②商圏内人口に対して同業他社が多く、価格競争が激しいこと。
 ③新規顧客獲得のために「良いサービスの提供と技術向上」が最優先事項であること。
 ④店舗の内外装は、新規顧客の獲得や売上を大きく左右する影響があること。

 整理のポイントは、重複する内容がないか探すことです。同じ言い回しかどうかだけでなく、言い回しが違っていてもその内容が同じではないか、という観点から読んでいくと重複部分は結構あるものです。

 結果として、もともと書かれてきた390という文字数は、上記①~④に整理した結果、168文字となりました。

整頓の結果

 整頓とは、整理した結果、残ったものの置き場所を決めることです。上記①~④のうち、①は顧客が求めていることであり、「2.顧客ニーズと市場の動向」の「顧客ニーズ」に該当しますので、当欄が置き場所となります。

 ②は同店を取り巻く環境、つまり市場に関することであり、「2.顧客ニーズと市場の動向」の「市場の動向」に該当しますので、当欄が置き場所となります。

 ③は同店の方針ですので、当欄ではなく「4.経営方針・目標と今後のプラン」の「経営方針」に該盛り込むとよいでしょう。

 ④は店舗運営に関する一般論なので、これを同店なりにアレンジして当欄ではなく<補助事業計画>に盛り込むとよいでしょう。というのも補助事業で店舗改装を行うからです。

顧客ニーズを追記する

 このように、不要な記述を削除し、必要な記述の置き場所を決めたら、追記事項を検討しますが、ここで意識したいのはQCDです。これは、ビジネスで重要な要素を挙げた標語で「Quality (品質)」、「Cost(費用、価格)」、「Delivery(納期)」の頭文字を繋いだものです。

 同店の場合は、①の顧客ニーズにおいて、サービスの品質や価格に関するニーズは記載していますが、納期、つまり提供のスピードに関するニーズは記載がありません。さらに、サービスの品質を表す接客やアドバイスの具体性も読みとることができません。

 よって、具体的にどのような接客、どのようなアドバイスが求められているのかを検討し、記載する必要があります。

市場の動向を追記する


 同店は②の市場動向で、商圏内人口と競合について述べていますが、これらのエビデンス(裏付け)を盛り込むことで、説得力が向上します。

 商圏内人口であれば、自治体のホームページや、官民のビッグデータから人口推移データが読み取れるRESAS などが活用できます。こちらからデータを拾ってエビデンスとして記載します。

 競合であれば、店名、当店からの距離、URL、特徴などを一覧表にするとより具体性が増します。そもそも、普段の営業において競合に目を向ける事業者は多くないわけで、今回を機会に競合を精査することをお勧めします。

 このようにして、記載事項の整理・整頓、追記をして「2.顧客ニーズと市場の動向」をブラッシュアップしていきました。次回は「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

当コラムの解説動画

vol.36_小規模事業者持続化補助金で店舗改装費を調達した美容室の事例②

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