生き残るフルサービスのガソリンスタンド3つの共通点

経営の視点

 先日、地方立地のあるガソリンスタンドの経営者が発した以下の質問に触れる機会がありました。

 人口減少が進む当地域において、数か所のガソリンスタンドを運営していますが、敷地面積の問題などにより、セルフサービスへの転換はできず、フルサービスで営業しています。電気自動車やハイブリッド車の普及、大型ガソリンスタンドの出店などにより、業績は厳しい状態です。今後の打開策について、幅広く意見をいただきたいと思います。

 この質問のポイントは、店舗がフルサービスであるという点であり、フルサービスだからこそ行うことができる取組、もしくは行いやすい取組に注力することが事態打開の可能性を高めます。

 そこで、このような取組を行い、生き残っているフルサービスのガソリンスタンドにおける共通点を以下で述べていきます。

1. 生き残るフルサービスのガソリンスタンドにおける共通点

(1)雑談をする

 フルサービス店はセルフサービス店に比べて、顧客との接触頻度が高いという特徴があります。接触頻度が高いと人間関係が良くなることをザイオンス効果と呼びますが、高い接触頻度という特徴を正しく活用すると、この効果が得られやすくなります。

 つまり、フルサービス店は、雑談の機会を増やすことが比較的容易であり、雑談が増えれば、顧客との関係性が構築されやすくなることが期待できます。さらにこれを通じて、顧客ニーズの把握も容易になり、それに応じた接客や販売が可能となります。

 「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」という型どおりの接客ではなく「今朝はずいぶん冷え込みましたね」「コロナで外出も大変ですよね」といったその日、その時期に応じた声掛けからはじめてみるとよいでしょう。

 そのようなアプローチを継続し、雑談を通じて顧客ニーズが見えてきたら、以下の取組を行います。

(2)柔軟性を持った対応をする

 雑談を通じて、顧客のことが見えてくると、顧客は車に関することだけではなく、様々な課題を有していることが分かります。車のこと以外は受け付けないというスタンスではなく、柔軟性を持った対応が顧客の支持を集めると言えるでしょう。

 東京都町田市で事業展開をする家電販売店「電化のヤマグチ」では、顧客への御用聞きの際に掴んだ課題を家電製品に関連するしないに関わらず、とことん解決することによって、結果として、他店と同一商品でありながら、他店よりも高い電化製品を販売しています。以下のコラムも参考にしてください。

 価格競争を回避するには

 ただし、インターネットの普及、新型コロナウイルスの感染リスクといった外部環境を考えると対面以外での接触も意識する必要があり、以下の取組も併せて実施するとよいでしょう。

(3)非対面での接触にも注力する

 コロナ禍の今、店舗スタッフも顧客もマスクを着けてやり取りをしていることと思いますが、対面での接触にリスクを感じる方もいるはずです。また、店舗利用後にその店舗の情報を得たいといったニーズもあるはずです。そこで、ホームページ、ブログ、SNSでの情報提供が必要になってきます。

 ホームページは、会社案内、取扱品目、顧客の声、店長や経営者からのメッセージなど、主に普遍的な情報を掲載します。

 ブログは、ガソリンや車両部品の専門性をアピールする情報を掲載します。次のコラムを参考にしてください。

 ガソリンスタンドがブログで集客する5つの方法

 SNSでは、その日の店内ニュースやスタッフの日常など、新鮮な情報を発信し、店舗の人となりを訴求します。中小企業庁によると、Facebook、Twitter、LINE、Instagram、YouTubeを5大SNSとしていますが、これらの他に、現在、急速に普及しているクラブハウスの活用も検討の余地があります。

 なお、SNSはあれもこれもと手を出し過ぎると、情報発信がおぼつかなくなってしまいますので、いくつかに絞って展開することをお勧めします。

 今回のコラムでは、生き残るフルサービスのガソリンスタンドにおける共通点として、(1)雑談をする、(2)柔軟性を持った対応をする、(3)非対面での接触にも注力する、を挙げました。ガソリンスタンドを取り巻く状況が厳しさを増す中、活用していただければと思います。

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