酒販店の事例から学ぶ小規模事業者持続化補助金申請書の書き方③

小規模事業者持続化補助金

 同社は50年以上前に先代が創業し、地方都市でお酒の小売を主たる事業としていますが、時代の流れとともに酒類販売免許が取得しやすくなった結果、競合の進出が相次ぎ、業績は厳しくなってしまいました。

 そこで、他社へ修行に出ていたご子息が家業に戻り、品揃えの選択と集中を行った結果、業績は一旦回復しました。ですが、またもや環境が厳しさを増してきたことから、小規模事業者持続化補助金を活用して、自社オリジナルの化粧箱を作成し、小瓶のお酒を詰め合わせて、ギフト需要を開拓することとしました。 

 そこで弊社が当補助金の応募に使用する計画書作成のご支援を行い、同社は採択されたわけですが、当コラムで、その計画書作成のプロセスをご紹介していきます。下図は応募時に作成する書類ですが、今回のコラムでは赤枠部分、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書① <経営計画> 「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

1.「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方

(1)2つに切り分ける

 当欄のタイトルは「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」であり、内部環境の記載が求められていますが、これをまとめて書こうとすると文章が冗長になってしまい、読み手に伝わりにくくなるリスクが高まります。

 これを避けるために弊社では、見出しをつけて、その見出し毎に記載することをお勧めしています。よって、同社には【自社の強み】、【自社が提供する商品・サービスの強み】という見出しを設けていただき、それに則った内容を記載していただきました。

(2)自社の強みを4つに切り分ける

 強みを弊社では「差別的優位性をもつ経営資源」と定義していますが、この経営資源は「人」「物」「金」「情報」から構築されます。具体的には以下が挙げられます。

  • 人的資源の強み:経営者やスタッフの経歴・スキル、チームワークなど
  • 物的資源の強み:店舗立地、保有する設備、商品・サービスなど
  • 財務的資源の強み:資金繰り状態、金融機関との関係性など
  • 情報的資源の強み:社内のノウハウ、受発信している情報など

 これら4つの切り口から洗い出した強みを【自社の強み】として記載していただきましたが、このうち物的資源の強みである「商品・サービスの強み」は【提供する商品・サービスの強み】として記載しました。

 また、同社の場合、商品・サービス以外の物的資源と財務的資源の強みは見当たらなかったため、人的資源と情報的資源の強みだけを記載しました。

(3)主力商品そのものの強みを記載する

 同社は酒販店ですから、当然のことながらお酒が主力商品となっています。そこで、自社が取扱っているお酒全般の強みを書いてしまうと、内容の具体性が乏しくなってしまいます。そこで「1.企業概要」で記載した売れ筋となっている5つのお酒それぞれがどのような強みを持っているのかを一覧表にして【自社が提供する商品・サービスの強み】に盛り込みました。

 このようにして同社は「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を記載しましたが、次回のコラムでは「4.経営方針・目標と今後のプラン」をどのように記載したのかを見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

 弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓

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