小規模事業者持続化補助金に応募する理容店の申請書作成事例③

小規模事業者持続化補助金

 創業75年を迎えたその理容店は、夫婦2名で運営しておりましたが、前回の小規模事業者持続化補助金に採択され、今回はマッサージ用椅子の導入、看板の設置、チラシの作成と新聞折込の費用を当補助金で調達しようと考えました。

 そこで同店は、応募時に提出する計画書を作成しましたが、弊社はその作成した計画書をブラッシュアップする形でご支援しました。そこで、採択の可能性を高めるためにどのような観点から計画書をブラッシュアップしたのかをご紹介します。

 下図は応募時に最低限作成しなければならない書類ですが、今回のコラムでは赤枠部分「様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。

1.「顧客ニーズと市場の動向」記入の仕方

 同店が事前に記載されてきた内容を拝見すると『店舗の周辺地域の環境』『近隣理容店の状況』『顧客ニーズ』『近隣における女性理容師の現状』という見出しの下、1ページ程度で当欄がまとめられておりました。

 分量的には問題ないと感じましたが、見出しの付け方をはじめ、いくつか修正することでより完成度が高まるため、以下の修正を行いました。

(1)見出しの適切性を検討する

 繰り返しになりますが、当欄のタイトルは「顧客ニーズと市場の動向」です。よって、素直に見出しをつけるなら【顧客ニーズ】【市場の動向】となります。さらに多くの見出しをつけたいなら、この見出しの下にさらなる見出しをつけることで、論点が散在しにくくなり、読み手の理解が深まりやすくなります。

(2)補助事業に引っ張られずに書く

 同店が行いたい補助事業のひとつに、同店が行う顔剃りによる美容を新聞折込みチラシで訴求するというものがあり、同店は代表の妻が顔剃りをするため、女性客にとってそのサービスを利用するハードルは高くありません。

 そこで『近隣における女性理容師の現状』という見出しの下、地域内の女性理容師が少ないこと、女性スタッフに顔剃りをしていただきたいニーズがあることを述べておりました。ですが、これは顔剃りによる美容を新聞折込みチラシで訴求するという補助事業があるがゆえに、とってつけた感があります。

 そこで、次に示す競合動向に女性理容師が働く店舗も取り上げていただき、顔剃りに関する顧客ニーズは、別に設けた【顧客ニーズ】の見出しの下にまとめていただきました。

(3)競合動向は具体的に記載する

 同店は『近隣理容店の状況』として、競合する店舗数や営業形態を記載されておりましたが、ここは具体的な店名、住所、当店からの距離、上述の女性理容師の在籍状況などを含めた各店の特徴などを一覧表にして記載していただきました。

 このようにして「2.顧客ニーズと市場の動向」をブラッシュアップしていきましたが、次回のコラムではこれに続く「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

 弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、採択の可能性を高める計画書作成のお手伝いをいたします。詳しくはこちらから↓↓↓

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