持続化補助金による店舗改装で新事業を立ち上げたカフェの事例⑤

小規模事業者持続化補助金

 そのカフェはご夫婦で切り盛りしていましたが、ご主人のスキルを活かして、木工製品をカフェで販売することにしました。そのためには木工製品を陳列する棚を設置する店舗改装の他に、木工製品を製作する機器類が必要でした。

 そこで同店は、それらにかかる費用を小規模事業者持続化補助金で賄うために応募用の計画書を作成しましたが、弊社は当該補助金における採択可能性を高めるべく、その計画書のブラッシュアップをご支援しました。結果として無事採択されましたが、どのように計画書をブラッシュアップしたのか、複数回にわたってご紹介します。

 第5回目の今回は、様式2-1<補助事業計画>の「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」について見て行きます。

1.小規模事業者持続化補助金<一般型>応募の全体像

 まずは、全体像を把握します。事業者が単独で小規模事業者持続化補助金に応募する際は、原則として以下の書類を作成し、締め切り日までに送付する必要があります。

  • 様式1-1 小規模事業者持続化補助金事業<一般型>に係る申請書
  • 様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①
  • 様式3-1 補助事業計画書②
  • 様式4 事業支援計画書
  • 様式5 補助金交付申請書

 このうち、様式2-1と様式3-1が採択に大きな影響を及ぼします。

2.様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①の全体像

 今回は、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①を見て行きますが、その構成は以下となっています。

  • <応募者の概要>
  • <経営計画>
  • <補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容

3.<経営計画>の内容の全体像

 今回は<補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容を見て行きますが、その構成は以下となっています。

  1. 補助事業で行う事業名
  2. 販路開拓等(生産性向上)の取組内容
  3. 業務効率化(生産性向上)の取組内容
  4. 補助事業の効果

 このうち今回は、2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容を見て行きますが、ここまでをまとめると、今回のコラムでは下図の赤枠で囲んだ部分を見て行くことになります。

 なお、当コラムでは「1.補助事業で行う事業名」は公序良俗に反しない限り、30文字以内にまとめるだけで済むという認識であること、「3.業務効率化(生産性向上)の取組内容」は任意記入であることから、説明は割愛しています。

4.「販路開拓等(生産性向上)の取組内容」の書き方

(1)見出しの適切性を検討する

 同店が当欄へ事前に書かれてきた内容を拝見すると、【概要】【ターゲット】【取組内容】と3つの見出しが設けられていました。ですが、当欄のタイトルは「販路開拓等(生産性向上)の取組内容」であり、その中に【取組内容】という見出しがあるのは、違和感を覚えます。

 「販路開拓等(生産性向上)の取組内容」において、適切な見出しとして弊社がお勧めしているのは、いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)の6つ、つまり5W1Hです。

 なぜこの見出しをお勧めしているかというと、公募要領の「審査の観点」に補助事業計画が具体的になっているかどうかという内容が記載されており、5W1Hは具体性を訴求するには効果的な切り口であるからです。

(2)書くべき場所に書く

 同店が当欄へ事前に書かれてきた内容のうち【概要】を拝見すると、以下の内容が記載されていました。

 ①当店は、昭和○年代の建物を改装した店舗で、当店のウリである非日常感を求めて女性客が多数来店している。

 ②最近では、SNSをきっかけに客数が増加している傾向にあり、当店の机や椅子、棚などといった木工什器備品を欲しいという声が増えている。

 ③建築関係の仕事に5年従事した夫が木工部門を立ち上げ、リノベーションした古い家具の積極的な販売を開始する。

 このうち、①は同店の概要ですから、<経営計画>の「1.企業概要」に書くべき内容です。また、非日常感を求めるという女性客のニーズに着目すれば②の内容とともに「2.顧客ニーズと市場の動向」へ盛り込んでも良いでしょう。

 ③はご主人が高い専門性という強みを持っているということですから<経営計画>の「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に盛り込むべき内容です。

 このようにして<補助事業計画>の「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」のブラッシュアップをしていただきましたが、次回は「4.補助事業の効果」を見て行きます。

5.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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