令和元年度補正予算 小規模事業者持続化補助金について9

 今回のコラムは、小規模事業者持続化補助金に採択されるために「様式2」の<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」について、その書き方について見ていきます。下図は当補助金で申請する際に提出する各様式の項目一覧です。赤丸で囲まれた部分が今回のコラムで解説する部分です。

基本的な考え方

 様式2について、ここまで見てきた内容は、以下の通りです。
 「1.企業概要」で自社の自己紹介をすること
 「2.顧客ニーズと市場の動向」で外部環境を述べること
 「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」で内部環境を述べること

 これらは【現状や現状に至るまで】の説明ですが、今回のコラムで取り上げる「4.経営方針・目標と今後のプラン」では、【今後どうしていくのか】の説明ですので、思考の切り替えが必要です。

 また、「経営方針」「目標」「今後のプラン」をまとめて述べようとすると冗長になってしまいがちですので、【経営方針】【目標】【今後のプラン】と項目を作って、別々に述べていくと比較的まとまりやすくなります。

経営方針

 「方針」を辞書で引くと「めざす方向。物事や計画を実行する上の、およその方向」と記載されています。例えば、売上を上げるなら、客数を向上させる方向で売上を上げるのか、客単価を向上させる方向で売上を上げるのか、といった内容が「方針」となります。

 ここで、客数を向上させる方針だとした場合、イベントを行う、ネット広告を打つといった具体的なアクションをとるとしても、それは【方針に基づく手段】であり、方針ではありません。

 このように、方針ではなく手段を記載してしまい、その手段が「補助事業」になっているケースが多い印象があります。補助事業の内容は、次の<補助事業計画>欄に書くことになっていますので、あくまでも「方針」を示す必要があります。

目標

 「目標」は前述の「経営方針」の下で会社が【行き着く先】のことですが、補助金を使った事業(補助事業)終了後の「目標」を記載するケースが多い印象があります。

 「経営方針」は会社全体の方針であり、その方針の下で行き着く先は、当然のことながら会社が行き着く先になります。補助事業の方針ではありませんので、この欄に補助事業で達成したい目標を示す必要はありません。後で出てくる<補助事業計画>内に「補助事業の効果」を記入する欄がありますので、こちらに記入します。

 なお、この欄に記入するべき全社目標は、数字で表すことのできる【定量的】目標と、数字で表すことが困難な【定性的】目標があります。定性的目標の例としては「企業イメージの向上」「知名度の向上」「顧客満足度の最大化」などが挙げられますが、これらは達成度が分からないというデメリットがあります。

 よって、例えば「知名度の向上」であれば、「3年後に弊社最寄駅の通行人100名に当社名を知っているかアンケートを取った場合、8割が当社名を知っている状態」と定性的目標を定量的目標に変換すると達成度が把握でき、次の打ち手も検討しやすくなります。

今後のプラン

 ここでは、時間軸の概念がない記述が多い印象です。「プラン」ですから【いつ】やるのかという時間軸の概念がないと単なる「やることリスト」になってしまいます。

 また「今後のプラン」として、補助事業で実施する内容だけを列挙したケースも多いのですが、それも含めた全社的計画を記載します。具体的には、経営資源の「人」「物」「金」「情報」をいかに充実させるかという観点から、具体的な行動と、実施時期を表形式にしてまとめると良いでしょう。

 今回のコラムでは、様式2の<経営計画>について「4.経営方針・目標と今後のプラン」に記載する内容について見てきました。次回はそれに続く<補助事業計画>について述べていきます。

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