持続化補助金【低感染リスク型】の採択によるECサイト強化事例①

小規模事業者持続化補助金

 同店は、婦人服を主力とした雑貨店です。店内には、衣料品の他に食品、文具、寝具などが所狭しと並んでいますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、売上が厳しい状況になってしまいました。

 そこで、試験的に立ち上げたネット通販サイトの利用を促進するべく、電子看板、チラシ、ダイレクトメールなどを用いて、このサイトを訴求していくことにしました。

 そして、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で調達することとし、応募した結果、採択されました。当コラムでは、同店が応募時に作成した計画書の内容から、採択されたポイントを検証していきます。

 今回のコラムでは、この計画書全体を俯瞰し、採択のポイントを見ていきます。なお、当コラムの内容は2021年12月3日時点の情報に基づいています。

1.持続化補助金【低感染リスク型】の採択ポイント

(1)不明点は事務局に確認する

 当補助金の大きな目的として「対人接触機会の減少」が挙げられます。同店は前述の通り、電子看板、チラシ、ダイレクトメールなどで通販サイトの告知を行おうと考えましたが、ここで電子看板が当補助金の目的達成に寄与するのかどうかという疑問を抱くことになります。

 チラシやダイレクトメールでネット通販の告知をすることはともかく、店頭に設置した電子看板によるネット通販の告知は、あくまでも顧客が店舗に来店されることを前提としており、それを見た顧客がネット通販を利用しなければ、当補助金の目的を達成することは困難となります。

 よって、電子看板を補助事業とするべきか否かを判断するべく、計画作成前に事務局に問い合わせしてみました。事務局の回答は「黒」でも「白」でもなく「グレー」というものでしたが、「黒」でないことがはっきりしたので、同店は電子看板の活用も補助事業に組み込むことにしました。

 この事務局に確認して「黒」ではないということが明確になったことで、同店における計画書作成の姿勢が俄然前向きになったことが、採択されたポイントのひとつと考えられます。

(2)但し書きなどは削除する

 当補助金に応募する際に提出する計画書ですが、そのフォーマットの冒頭部分には【作成にあたっての注意事項】として<経営計画>及び<補助事業計画>は、合計最大5枚までとしてください。という記載があります。

 さらに、「本注意事項」、下記の「<経営計画>及び<補助事業計画>内の黄色塗りつぶしの文書」については、申請時に削除して構いません。という記載があります。

 この【作成にあたっての注意事項】各欄に記載されている黄色いマーカーが引かれた、いくつかの但し書きをまとめるとA4用紙3分の2ほどの分量になります。計画書を5枚以内にまとめる必要がある中で、この分量を見逃すことはできません。

 にもかかわらず、これらを削除せずに計画書を作成して応募しようとする事業者も相当数いらっしゃいます。同店はこれらをきちんと削除し、より多くの記載スペースを確保したことも採択を引き寄せたポイントのひとつと考えられます。

(3)制限枚数は目一杯使用する

 計画書の読み手に自店のことや計画内容を本当に理解していただくとしたら、計画書の枚数はいくらあっても足りないのかもしれませんが、前述の通り、計画書は5枚以内に収めるというルールがあります。よって、制限枚数は目一杯使うことは当然のことと言えるのではないでしょうか。

 また、極端な例ですが、制限枚数5枚という縛りの中で1枚にまとめた計画書と、5枚を目一杯使った計画書では、読み手が感じる熱意に差があるはずです。同店はこの制限枚数を目一杯使って記述をしたことも採択を引き寄せたポイントと考えられます。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】の計画書全体から、採択されたポイントとして、(1)不明点は事務局に確認する、(2)但し書きなどは削除する、(3)制限枚数は目一杯使用する、を挙げました。次回のコラムでは<経営計画>「1.自社の事業概要」について見ていきます。

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4.電子書籍のご案内(2021年3月22日発行)

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