持続化補助金【低感染リスク型】でネット通販を開始した鞄店の事例①

小規模事業者持続化補助金

 同店は、地方都市に立地する鞄店ですが、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択され、ネット通販で鞄を提供する費用の一部を調達することができました。当コラムでは、同店が応募時に作成した計画書の内容から、採択された理由を検証していきます。

 以下は、当補助金に応募する際に作成する「様式1」の構成ですが、今回は赤枠部分<経営計画>「1.自社の事業概要」を見ていきます。なお、当コラムの内容は2021年11月21日時点の情報に基づいています。

1.持続化補助金【低感染リスク型】に採択された理由

(1)後継者の存在を訴求したため

 同店は【会社概要】という見出しを設け、その下に現経営者が高齢であること、後継者が存在すること、そして後継者の簡単なプロフィールも盛り込んでおりました。ご高齢の社長が経営する会社においては、後継者が存在すれば相応の期間で事業が継続されることから、補助金の有効活用が見込めます。

 逆に後継者がいなければ、小規模事業者において高齢の社長が万一倒れてしまった場合、経営者が事業の多くに携わっているケースが多いが故に、事業が頓挫してしまうリスクが高まってしまいます。よって、後継者の存在をアピールした同店は、採択を引き寄せることができたと考えられます。

(2)内部環境と外部環境を記載したため

 当補助金に応募するためには、冒頭で示した【様式1】を作成する必要があり、そのフォーマットは当補助金のホームページからダウンロードすることができます。このフォーマット内<経営計画>「1.自社の事業概要」欄には以下の但し書きがあります。

自社の概要や経営状況、課題、特徴、自らが製造・販売・提供している商品・サービスの内容や市場動向等について記載してください。

 ここで示された項目は、以下のように分類することが可能です。

 【内部環境に関すること】自社の概要、経営状況、課題、特徴、自らが製造・販売・提供している商品・サービスの内容

 【外部環境に関すること】市場動向

 同店はこれを踏まえ、内部環境と外部環境それぞれに関する項目を記載しておりました。特に内部環境に関しては自社の特徴として、どのような強みがあるのかを記載しており、この一部を補助事業で活用することになっています。

 また、外部環境に関しては、業界動向の変化について記載をしており、このことからその変化に応じた事業展開をしていこうとしていることが読み取れました。

(3)現状のことと将来のことを記載したため

 前述の但し書きには以下の文章が続いています。

 また、自社の経営方針・目標等についても記載してください。

 内部環境と外部環境は現状に関することですが、経営方針・目標は将来的なことと言えます。つまり、現状を把握した上で、将来的にどのような戦略をとっていく予定なのかが問われているということです。

 同店は、現状を踏まえ、販売方法や品質、雇用に関する方針を記載しておりました。惜しむらくは目標に関しても記載があると、より採択が盤石なものになったと考えられます。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】の計画書<経営計画>「1.自社の事業概要」から、採択された理由として、(1)後継者の存在を訴求したため、(2)内部環境と外部環境を記載したため、(3)現状のことと将来のことを記載したため、を挙げました。

 次回は今回に引き続き<経営計画>「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」を見ていきます。

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