持続化補助金に採択されチラシなどの販促物を作成した小売店の事例①

小規模事業者持続化補助金

 「全国商工会連合会のホームページを見たら採択者として載っておりました。感謝しております!」婦人服をメインで扱う雑貨店から弊社にメールが届きました。

 もともと同店は、ネット通販サイトを保有していましたが、その展開にはあまり積極的ではありませんでした。ですが、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて落ち込んだ売上を回復させるためには、背に腹は代えられぬということで、このネット通販サイトを既存顧客に告知して、来店せずとも同店で買い物ができることを訴求することにしました。

 同店は過去に小規模事業者持続化補助金に採択されたことがありましたが、今回はネット通販を告知するための新聞折込用チラシ、ダイレクトメール、販促品、のぼり、看板の費用を再度同補助金で調達することとしました。

 そこで、店長が作成した計画書を弊社が添削し、それに基づきブラッシュアップをした後に補助金事務局に提出したところ、無事採択され、店長は冒頭のメールを送ってくださいました。

 今回のコラムからは同店の事例を取り上げ、どのように計画書を記載すれば採択を引き寄せることができるのかを見ていきますが、今回は過去の採択者における計画書の記載ポイントをご紹介します。

1. 持続化補助金に採択されチラシなどの販促物を作成した小売店の事例①[過去の採択者編]

持続化補助金に採択されチラシなどの販促物を作成した小売店の事例[過去の採択者編](1)ポイントとなる記載欄を押さえる

 補助金は公的資金ですから、広く多くの事業者に利用していただきたいという思惑があるはずです。よって、1回採択されたら以降の申請は受け付けない補助金がある反面、小規模事業者持続化補助金は、何度でも申請することができます。

 弊社がかつてご支援した事業者には通算で当補助金に4回採択された事例がありますし、ある商工団体から聞いた話では通算で7回採択された事業者もいるそうです。ただし、1度採択されると、以降の審査におけるハードルが高くなりますので、それを踏まえた計画書を作成する必要があります。

 過去一定期間内の採択者が強く意識するべき欄は、単独申請の場合、下図に示した「様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①<応募者の概要>」欄の最終ページにあります。

 ここをきっちりと記載することが、過去の採択者が今回の採択を引き寄せるポイントとなります。というより、ここをきっちり記載しないと間違いなく不採択になると言っても良いと思っています。では、同店はどう記載したのか以下で具体的に見ていきます。

持続化補助金に採択されチラシなどの販促物を作成した小売店の事例[過去の採択者編](2)販路開拓先、販路開拓方法、成果を記載する

 当欄には、以下の記載があります。

 「それぞれ該当する回の補助事業での販路開拓先、販路開拓方法、成果を記載した上で

 よって、過去に採択された補助事業の販路開拓先、販路開拓方法、成果を記載しますが、これらをまとめて記載しようとすると、内容が冗長になりがちで、読み手に伝わりにくくなるリスクが高まってしまいます。

 そこで、今回の事例で取り上げた同店には、販路開拓先はどこだったのか、販路開拓方法は何だったのか、成果はどうだったのかと別々に記載をしていただきました。

持続化補助金に採択されチラシなどの販促物を作成した小売店の事例[過去の採択者編](3)前回と今回の違いを記載する

 当欄には以下の記載もあります。

 「今回の補助事業との違いを記載してください。

 この記載からうかがえるのは、過去に採択された補助事業の販路開拓先、販路開拓方法、成果と今回のそれに違いが認められなかった場合、採択は遠のくということです。

 よって、前述の通り、過去に採択された補助事業の販路開拓先、販路開拓方法、成果を記載した上で、今回申請する補助事業の販路開拓先、販路開拓方法、見込んでいる成果を記載し、両補助事業の違いを明確に述べていただきました。この違いを訴求する際に有効なのは下図のように表形式にして比較しやすくすることです。

 そして当表の下に「以上より前回と今回の補助事業の違いは〇〇である」と記載していただき、違いを明確に訴求しました。

 今回のコラムでは、持続化補助金に採択されチラシなどの販促物を作成した小売店の計画書を取り上げ、過去一定期間に同補助金に採択された事業者が、再度採択されるための計画書を作成するための留意点として(1)ポイントとなる記載欄を押さえる、(2)販路開拓先、販路開拓方法、成果を記載する、(3)前回と今回の違いを記載する、を述べました。

 繰り返しになりますが、過去一定期間の採択者は、当欄で違いを明確に訴求することが採択の大きなポイントとなりますので、強く意識していただきたいと思います。次回は、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①<経営計画>「1.企業概要」を見ていきます。

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