持続化補助金<補助事業計画>カラオケ店の記載例におけるポイント②

小規模事業者持続化補助金

 補助金の財源は税金ですから、一度集めた税金を補助金という名前に変えて事業者に再配分することになります。よって、経営計画や補助事業計画でより収益を向上させ、より多くの納税額が見込めることを訴求することが、採択されるポイントのひとつになります。

 今回見ていく補助事業計画内「4.補助事業の効果」に記載する内容は、このポイントを意識する必要があります。当コラムでは、以下のサイトからダウンロードできるカラオケ店の計画書記載例を用い、当欄へ具体的にどのように記載するべきか、2022年6月6日現在の情報をもとに見ていきます。

 【商工会議所エリア】

小規模事業者持続化補助金(一般型)
小規模事業者持続化補助金は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、小規模事業者等の地道な販路開拓等の取り組みや、業務効率化の取り組みを支援するため、それに要する経費の一部を補助いたします。

 【商工会エリア】

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 なお、今回見ていく補助事業計画内「4.補助事業の効果」の記載例は以下となっており、弊社が加筆した下線や吹き出し部分は以降で解説していきます。

1.持続化補助金<補助事業計画>カラオケ店の記載例におけるポイントPart2

持続化補助金<補助事業計画>カラオケ店の記載例におけるポイントPart2(1)効果を数値で述べる

 補助事業の効果として売上の上昇を記載するケースは多く見かけます。この場合、単に「売上が上昇する」と記載するのではなく、どの程度上昇する見込みなのかを記載することで説得力の向上が期待できます。

 当記載例では、本補助事業を実施することにより、1ヶ月あたり約75万円の売上上昇が見込めるという効果を記載しています(上図黒線部分)。このように効果を数値で述べることは採択を引き寄せるポイントであると考えられます。

持続化補助金<補助事業計画>カラオケ店の記載例におけるポイントPart2(2)見込める売上の根拠を記載する

 売上高は客単価と客数の掛け算で求められますが、当記載例では、上昇する見込みの売上高の根拠として、客単価と客数(1日当たりの客数×営業日数)を示しています(上図赤線部分)。単に上昇する見込の売上高を数値で記載するだけでなく、このように売上高を分解し、根拠として記載することは、適当に数値を述べたことではないことが訴求でき、さらなる説得力の向上が期待できます。

 よって、客単価と客数もなぜその数値が妥当なのかという説明を盛り込むとさらに説得力は向上するでしょう。

持続化補助金<補助事業計画>カラオケ店の記載例におけるポイントPart2(3)効果に結び付く理由を述べる

 当記載例の下部にあるグレーの塗りつぶし部分には「事業を行うことがその効果に結びつく理由」という記載があります。当事例で言えば、ホームページの開設、チラシの作成、室内改装を行うことで、月間売上高が約75万円上昇する理由を述べることになります。

 本文ではこの理由として、上図青線部分から「主婦を中心とした女性顧客層 」や「テレワーク需要」を取り込むことで客数が増加することを読み取ることができ、これにより、客数増加が売上高に結び付くことが分かるため、説得力の向上を期待することが可能になります。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金の申請時に作成する<補助事業計画>「4.補助事業の効果」の書き方におけるポイントとして、(1)効果を数値で述べる、(2)見込める売上の根拠を記載する、(3)効果に結び付く理由を述べる、を述べました。

 今回のコラム含め、これまで6回にわたってカラオケ店の記載例から採択を引き寄せるポイントを述べましたが、以下はそれらをまとめたものになります。これから申請をする方にとって採択を引き寄せる参考になれば幸甚です。

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