セルフのガソリンスタンドは誤給油防止が油外商品販売の第一歩

経営の姿勢

セルフサービスのガソリンスタンドにおける給油の仕組み

 セルフのガソリンスタンドは、顧客が機械にお金を入れて、給油しようとしてもそれだけでは給油できない仕組みになっています。
 給油エリアを見渡せる店頭のレジ付近などにコンソールボックスと呼ばれる機械があり、顧客が機械にお金を入れて、ノズルを機器から外し、給油しようとするとコンソールボックスが音を立てます。スタッフは、コンソールボックスそばの監視カメラもしくは目視で安全性を確認して「給油許可」のボタンを押すと、給油が開始されます。

 ここで問題になるのは、スタッフは何をもって「安全性を確認」したのか、という点です。

ガソリンで動く車、軽油で動く車

 セルフサービスのガソリンスタンドで多いトラブルは、「軽自動車」に「軽油」を給油してしまうケースです。フルサービスのガソリンスタンドに勤め始めた新人もよくやりがちです。

 ガソリンスタンドで扱う車の燃料は、ハイオクガソリン、レギュラーガソリン、軽油の3油種です。ハイオクもレギュラーもガソリンですので、ハイオク仕様の車にレギュラーを入れたり、その逆のレギュラー仕様の車にハイオクを入れたりしても、大きな問題にはなりません。

 しかし、ハイオクにせよレギュラーにせよガソリンで動く車に、軽油を給油すると、走行中にエンジンが止まります。その逆の軽油で動く車に、ハイオクにせよレギュラーにせよガソリンを給油すると、同様に走行中にエンジンが止まります。

 軽自動車はガソリンで動く車です。軽油用のエンジンは重量が大きいため、小さめのエンジンで動く軽自動車には向かないのがその理由なのですが、「軽」自動車と「軽」油は、同じ「軽」という文字がつくので、軽自動車の燃料は軽油だと認識している消費者が意外と多いのです。

 ちなみにyahoo!知恵袋で「誤給油 軽油」で検索すると、そのような質問が相当数出てきます。

その誤給油の責任は誰にあるのか

 前述のとおり、セルフのガソリンスタンドはスタッフが安全を確認した上で、給油許可のボタンを押して給油開始することとなっています。

 軽自動車で来店された顧客が軽油を入れようとした場合、スタッフは給油許可を出してはいけません。しかし、安全の確認を怠って、安易に給油許可を出してしまうと、その顧客は軽自動車に軽油を入れてしまい、エンジントラブルを引き起こします。

 建前がセルフサービスになっていますし、上記の仕組みを一般の顧客は知りません。そこで、顧客は自分が入れたのだから、という認識で自腹を切って修理費用を払います。ですが、安全を確認しなかったスタッフを雇用していた店舗側に責任はないのでしょうか。

トラブルはなくて当たり前

 トラブルなく給油が出来、トラブルなく車を運転できることは普通のことです。よって、軽自動車に軽油を給油するというトラブルが発生しないように店舗として取り組むことは重要なことです。これを怠ってトラブルを発生させると普通以下の店になってしまい、油外販売どころではなくなります。
 まずは、顧客の安全を守る、快適なカーライフを実現させるという前提で給油許可を出さなければいけません。

 そして、顧客の安全を守る意識がないガソリンスタンドが、油外商品は売れないことは自明の理、ということです。エンジンオイル交換にせよ、タイヤ交換にせよ、油外商品を販売することは、顧客の安全を守るという意識から発生するものです。これのない油外販売をするから、ガソリンスタンドのスタッフが行う声掛けは嫌われるのです。

 よって、従業員の安全確認に関する教育の徹底や、給油に使用する機械(計量機といいます)近辺に注意喚起のPOPを掲示したり、注意喚起のチラシを配布したりすることが、油外販売を行う前提と言えるでしょう。

 【参考記事】
 フルサービスのガソリンスタンドの油外販売は完全給油が大前提

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