新元号をビジネスチャンスとして活用した事例から学べること

 生き残る企業は、環境変化に「反応」するのではなく「対応」します。「反応」は起きたことに対する行動、「対応」は起きそうなことを予想して起こす行動です。つまり、元号が変わったことを受けて販売促進を行うことが「反応」、元号が変わることを見越して販売促進の準備を行い、迅速な行動を起こせるようにしておくことが「対応」です。

 新たな元号が「令和」となることが発表されました。今回のコラムでは、老舗の文具店が改元にどのように「対応」したかという事例から、ロードサイド店舗の生き残り方を見ていきます。

老舗文具店が行った新元号への「対応」

 弊社の所在する埼玉県川越市には、県内屈指の集客力を誇る「クレアモール商店街」があります。この商店街のちょうど真ん中あたりに創業90年という業歴を誇る「キムラヤ」という文具店があります。

 新元号が「令和」となるニュースが入ったのが昨日4月1日の11:30頃ですが、その後、弊社から最寄り駅まで移動するためにこのキムラヤさんの前を通ると、以下の告知物がありました。新元号発表から1時間程度しか経っていない時間帯での話です。

 これは新元号をネタにした横断幕作成の告知ですが、新元号発表から1時間程度で告知を始めることができたのは、「対応」しているということであり、予め準備していないと出来ることではありません。

 私は、そのままクレアモール商店街を歩きましたが、その時間帯で新元号を活用した販促物は見当たりませんでした。

 このような新元号を商機に活用する事例は、ネットで検索するとあちこちで見かけることが出来ます。

「令和」キャンペーンの事例

 食マーケティング総合企業の株式会社favyは、東京・銀座にあるシェフのためのコワーキングスペース「re:Dine GINZA」にて、100種類以上のワインを時間無制限で飲み放題できる「ワインビュッフェ」を開催していますが、名前に「令」か「和」のいずれかが含まれる方限定で、通常2,800円の「ワインビュッフェ」を無料にするキャンペーンを開催することにしました。

 東京・稲城市の遊園地「よみうりランド」も同様に、名前に「令」か「和」のいずれかが含まれている方限定で、入園料を無料にするキャンペーンを開催することにしました。

 神奈川・箱根町の全天候型温泉アミューズメントパーク「箱根小涌園ユネッサン」は、名前に「令」か「和」のいずれかが含まれている方はパスポートが半額、さらに「令」と「和」両方、または「平」と「成」両方が名前に入っている方は無料とするキャンペーンを開催することとしました。

 各社とも新元号決定当日にこのようなキャンペーンをリリースしていることから、「反応」ではなく「対応」していることが伺えます。では、なぜ「対応」が重要なのでしょうか。

「対応」の重要性

 「対応」することのメリットは、迅速に消費者へ告知をすることにより「速度の経済性」を得ることが可能であるということです。
 キャンペーンを他社に先駆けて実施することにより、そのキャンペーンの先駆者といったイメージを消費者に植え付けることができ、販売促進効果が高まります。

 繰り返しになりますが「反応」は起きたことに対する行動、「対応」は起きそうなことを予想して起こす行動です。よって、「反応」は短期的視点・戦術的な発想になりますが、「対応」は中長期的視点・戦略的な思考となります。

 新元号をビジネスチャンスとして活用した事例から学べることとして「新元号が何になるか」という視点ではなく、「元号が変わるという環境変化をビジネスチャンスとしてどう活かすか」という視点の重要性であると考えますが、いかがでしょうか。

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