ロードサイド店舗は人材が命!社員教育で効果を出す3つの方法

人材育成

 「さっきの挨拶の仕方、なんなんだ?」小売店を経営するAさんは、あるスタッフを問いただしました。実は、常々Aさんは、そのスタッフの顧客に対する挨拶の仕方に違和感を抱いていました。当人は、フレンドリーな挨拶のつもりなのでしょうが、Aさんからすると馴れ馴れしい挨拶に見えて仕方がありません。

 Aさんの店舗は、ネット通販の普及、近隣に進出した大型ショッピングセンター、コンビニエンスストアの利便性の充実などで顧客数は減少の一途です。今年10月には消費税率の引上げも予定されています。接客が重要なポイントと考えているAさんは、自ら手本を見せるのですが、そのスタッフは、なかなか思うような接客をしてくれません。

 今回のコラムでは、スタッフの接客力向上など人的資源を充実させるために、効果的な社員教育の方法を見ていきます。

効果を出す方法1:言葉を定義する

 Aさんは、フレンドリーな挨拶が良く、馴れ馴れしい挨拶は良くないとしています。ここで「フレンドリー」という言葉と「馴れ馴れしい」という言葉をAさんはどのように定義しているのかを明確にして、スタッフに伝えていく必要があります。

 重要なことは、言葉、表情、態度を明確にすることです。

 例えば、言葉であれば、「フレンドリー」な挨拶とは、「いらっしゃいませ、今日も雨になっちゃいましたね」、「ようこそ当店へ。暑い中ご来店ありがとうございます」と歓迎の言葉に天候を一言添えた挨拶と定義する。
 「馴れ馴れしい」挨拶とは、「いらっしゃい」「しゃっせー」「せーい」と歓迎の言葉を一部省略したものと定義する。

 例えば、表情であれば、「フレンドリー」な挨拶とは、顧客と視線を合わせて口角を上げて挨拶すると定義する。
 「馴れ馴れしい」挨拶とは、顧客の方を向かず、口角を意識しないでする挨拶と定義する。

 例えば、態度であれば、「フレンドリー」な挨拶とは、言葉を発したら、背筋とヒザを伸ばした状態で、腰から頭にかけて一直線になるように腰を30度曲げた挨拶と定義する。
 「馴れ馴れしい」挨拶とは、言葉を発しながら、首だけを軽く下に向けたり、「ヨッ」という感じで手を挙げたりする挨拶と定義する。

 これらにより、そのスタッフも周囲のスタッフも、経営者の望む挨拶が出来ているかどうかが、今以上にもっともっと分かります。

効果を出す方法2:本人に考えさせる

 スタッフも入社して間もない頃は、教えられた通りの挨拶をするものですが、徐々に仕事に慣れてきて、先輩スタッフの様子も分かってきたりすると、顧客に対して、馴れ馴れしい挨拶になりがちです。

 重要なことは、そのような慣れてきた段階では、なぜ馴れ馴れしい挨拶が良くないのか、どのような挨拶がフレンドリーな挨拶なのかを考えさせることです。そのためには、Yes・Noで回答できるクローズドクエスチョンではなく、Yes・Noで回答できないオープンクエスチョンを投げかけることがポイントです。

 例えば「フレンドリーな挨拶が出来ますか」「フレンドリーな挨拶はどういうものか分かりましたか」はクローズドクエスチョンであり、上司にこのような質問を投げかけられたら多くの場合、ほぼ反射的に「はい」と答えるでしょう。

 これに対して、例えば「フレンドリーな挨拶と馴れ馴れしい挨拶の違いは何だと思う?」「フレンドリーな挨拶と馴れ馴れしい挨拶の使い分けはどうしたらいいと思う?」というオープンクエスチョンは、本人が考え、本人が解答を導き出します。

 正解とは本人が正解と思ったことが正解です。本人の頭に電灯が灯るような正解を引き出すことにより、本人は自身が出した正解に基づいた行動がもっともっと促進されることとなります。ただし、くれぐれも誘導尋問にならないように気をつけましょう。

効果を出す方法3:フォローする

 言葉を定義し、考えさせても、それがその場限りの取組みでは、素晴らしい挨拶も根付くことはないでしょう。そこで、折に触れ、「フレンドリーな挨拶をしてみてどう感じたか」「顧客の反応はどうだったか」「やりにくいとか不都合なこととかはないか」といったフォローが必要になってきます。

 重要なことは、好ましい挨拶をしたら「さっきの挨拶、良かったと思うよ」など承認を投げかけていくことです。これを継続することにより、理想的な挨拶をするという行動が強化され、それが文化として浸透していくこととなり、ずっとずっとそれが続くこととなります。

 今回のコラムでは、社員教育で効果を出す方法として、1.言葉を定義する、2.本人に考えさせる、3.フォローする、を挙げました。闇雲に上から「こうしなさい」と言って効果が出せるのは新人の頃だけです。今回紹介した方法を活用して、中堅以上のスタッフの力を引き出していきましょう。

メルマガ会員様募集中

 メルマガ会員様には、リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開のコラム】や、当サイトに掲載したコラムの【解説動画URL】を優先的に配信しています。
登録はこちらから
↓↓↓

ロードサイド経営研究所メールマガジン登録フォーム(無料)

電子書籍のご案内

 1年で70人のアルバイトに辞められたガソリンスタンド店長が人材に全く困らなくなった理由:育成編~人材が育つ職場と人材に見放される職場の境界線~
2020年3月15日発行 定価1,055円

タイトルとURLをコピーしました