閉鎖予定の店舗で働く従業員のモチベーション対策:マズローの欲求理論と現場経験からの提言

コラム

1.セブン&アイ・ホールディングスの閉店計画による影響

 この記事では、イトーヨーカドーの閉店に関する発表を受け、閉鎖予定の店舗で働く従業員のモチベーション対策について解説します。

 2026年2月までに、福島店、郡山店を含む全国で33店舗のイトーヨーカドーを閉鎖する計画がセブン&アイ・ホールディングスから発表されました。この決定は、同社が事業の最適化を図り、経営効率を向上させるための一環とされています。

 私は、21年間ガソリンスタンドの現場で働いてきました。その中で、閉鎖予定の店舗に配属された経験もあり、当時モチベーションの維持に苦労した経験があります。

 そこでこの記事では、閉鎖予定の店舗で働くスタッフのモチベーション対策として、彼らの上司がとるべき行動をモチベーション理論をもとに解説します。さらに、閉鎖予定の店舗で働くスタッフ自身がとるべきモチベーション対策を私自身の経験と心理学の見地から解説します。

2.人間の欲求とモチベーション

 マズローの欲求5段階説は、人間の欲求が階層的に整理される理論であり、生理的欲求から始まり、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、そして自己実現の欲求へと進化していきます。この理論に基づくと、生理的欲求や安全欲求が満たされることで、より高次の欲求が生まれ、その欲求を満たすためのモチベーションが発生します。

 これら5つの欲求は、それぞれ以下の内容とされています。

  • 生理的欲求:眠気や空腹などの身体的な欲求を満たしたいという基本的な欲求です。これが満たされると、この上位欲求である安全欲求が生まれるとされています。
  • 安全欲求:安全な場所で眠ったり食事をしたいという安全を求める欲求です。また身体的な安全だけでなく、安定した環境や安心感も含まれます。これが満たされると、この上位欲求である社会的欲求が生まれるとされています。
  • 社会的欲求:他者との関わりや所属、愛情や友情といった社会的なつながりを求める欲求です。これが満たされると、この上位欲求である承認欲求が生まれるとされています。
  • 承認欲求:他者からの認知や評価を求める欲求です。自己価値を感じるために、他者からの肯定や称賛を受けたいというものです。これが満たされると、この上位欲求である自己実現の欲求が生まれるとされています。
  • 自己実現の欲求:自分自身をより深く理解し、自らの能力や才能を最大限に発揮したいという欲求です。この欲求は、満たしても満たしても満たされることがないとされています。

 これを踏まえ、閉鎖予定の店舗で働く従業員が抱く上記の欲求を考えることは、モチベーション対策となり得ます。

3.モチベーション理論に基づくアプローチ

 例えば、閉鎖予定の店舗で働く従業員は、安定した職場や給与に関わる安全欲求が不安定になっているかもしれません。また、社会的欲求承認欲求に関わる部分も影響を受けるかもしれません。

 よって、彼らの上司は、彼らが抱く上記の欲求を満たすことで、モチベーションの低下を食い止めることが可能となります。

 具体的には、今働いている店舗が閉店しても、違う職場へ転勤して勤務を継続することで、安定した職場や給与が得られることを伝え、安全欲求や社会的欲求を満たします。また、現在の働きぶりを認めることで、承認欲求を満たしてモチベーションの向上を図ると良いでしょう。

 さらには、従業員自身の取組みもモチベーションに大きな影響を及ぼします。これについては、私の経験と心理学的な見地から、以下で述べていきます。

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