クレジットカードを悪用する店員のニュースを自店にどう活かすか

経営の姿勢

増加するクレジットカードの悪用

 一般社団法人日本クレジット協会によると、国内のクレジットカード利用額は2014年で39兆7,039億円だったものが、2017年には51兆8,024億円まで増加しています。
 これに対して、クレジット取引セキュリティ対策協議会によると、カード情報などを不正に利用した被害総額は、2016年は約88億円(前年比23.1%増)だったものが、2017年1月から9月までの9か月間には約130億円(前年同期比92.2%増)となっています。

 クレジットカードを利用した買物が増加する反面、不正利用も増加しているということです。先日の日本経済新聞では、店舗でクレジットカード番号やセキュリティコードを盗み見し、メモした店舗スタッフが、そのカードの保持者になりすまし、ネットショッピングを行っていた、という記事がありました。

 ガソリンスタンドでも、クレジットカードの不正利用は以前から取り沙汰されており、店舗スタッフが顧客から預かったクレジットカードをPOSに読み取らせて給油する際に、手のひらサイズの「スキミングマシン」に読み取らせてカード情報を把握し、その情報を業者に転売したという事件が頻発したことがあります。

部下を犯罪者にせず、顧客が安心して買物するために

 このような事件を受けて、ロードサイド店舗の経営者、店長は、その事件の内容について、店舗スタッフに対して情報提供をしなければなりません。店舗スタッフが日々、外部環境に気を配って情報収集してくれていればよいのですが、全員がそのような取り組みをしているかどうかは不明ですし、勤務時間外であれば、強制するわけにもいきません。

 よって、経営者、店長は常に外部環境にアンテナを立て、店舗内で情報共有をする必要があります。その上で、今回の報道を受け、顧客がクレジットカードを利用した買物に対して、疑心暗鬼になっている可能性が高いことや、日々、自店の店舗スタッフは、顧客のクレジットカードをどのような意識で取り扱っているのか確認するなど、朝礼時で確認したり、ミーティングを開催したりするとよいでしょう。これにより、経営陣はクレジットカードの不正にアンテナが立っていることを示すことができ、不正利用の抑制効果も見込めます。

 ちなみに、ミーティングは、日時を決めて全員を集めるのではなく、店舗が暇な時間帯であるアイドルタイムに、その場の人間だけで実施するという形を繰り返し、全員とミーティングしていく、という形をとった方が、迅速な情報共有ができます。

 その上で「当店では、○月○日報道の他社で発生したクレジットカードの店舗スタッフによる不正利用につきまして、店内で情報共有を行っており、正しいクレジットカードの取り扱い方法も店舗スタッフ全員と確認しております。ご安心してお買い物をなさってください」といった内容のお知らせを準備すると、顧客の信頼度は高まります。

 不正は、行った方にも問題がありますが、行った舞台を用意した店舗にも問題がある、という意識を持って、買物の満足度を向上させていきましょう。絶対に自身の部下を犯罪者にしてはいけません。

 【社内不正に関する参考記事】
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