「偉そう」な店長を「偉い」店長に育てることのできる経営者とは

経営の姿勢

偉人の名言

 名だたる経営者には以下のように必ずと言っていいほど名言があります。

 日清食品の創業者、安藤百福氏の名言。「5年間、必死で働く意志と体力さえあったら、年齢に関係なく必ず成功できる」
 阪急阪神東宝グループの創始者、小林一三氏の名言。「下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ。」
 パナソニックの創業者、松下幸之助氏の名言。「松下電器は人を作る会社です。あわせて電気製品を作っています。」

 このような名言は、ハッとさせられたり、自分を戒めてくれたりしますが、その人の発言だからこそ、そのような効果があるという側面があります。
 例えば、アルバイトすらしたことのない学生さんに「5年間、必死で働く意志と体力さえあったら、年齢に関係なく必ず成功できる」と言われても、説得力は高いものではありません。

「偉そう」と呼ばれる店長の共通点

 首都圏のガソリンスタンド運営会社に雇用されていたある店長は、勉強熱心な方で、多くの経営書を読んでいました。その中に経営や仕事に関する名言があると、部下に伝えますが、この伝え方が問題でした。

 というのも、上記のような名言を仕入れてくるのは良いのですが、さも自分が考えたかのようにその名言を発言するのです。例えば「いいか、うちの職場は人を作る職場なんだ。あわせてガソリンを提供しているわけだよ」といった具合です。
 最初は、偉い店長だなぁという目で見ていた部下も、徐々にその人の発言ではないことに気付いていきます。その店長のオーラや行動と発言に整合性がなく、違和感があるためです。

 部下としては、店長が何を言っているかということよりも店長が何を考えているのか、ということの方が知りたいわけで、本来であれば、その名言に触れて店長としてこのようなことを感じた、だから職場もこのようにしたい、といった発言の方が信頼に足るわけです。

 つまり、「偉そう」と呼ばれる店長の共通点の1つとして、借り物の発言が多いということが挙げられます。そこで店長を雇用している経営者としては、「偉そう」な店長に育成するのではなく、「偉い」店長を育成する必要があります。

鎧を脱ぐ胆力

 まず、経営者自身が借り物の発言をしていないか、を検討します。借り物の発言をするということは、自前の発言をして軽く見られないか、疎んじられないか、という不安を隠す鎧を着ているということです。
 ご自身が鎧を脱いだ発言ができているかを検討するべく、周囲から自身の日頃の発言に対するフィードバックを求めても良いでしょう。その上で、店長会議や店舗査察の際など、店長と直接会った際に、ちゃんと鎧を脱げているか、つまり自身の感じたこと、考えたことなどの情報をオープンにして部下と接しているか、確認します。

 武装すると相手も武装し、物騒なことになるのは世の常です。「偉そう」な店長を「偉い」店長に育てることのできる経営者とは、鎧を脱ぎ、脱がせ、自身を開けっぴろげにできる胆力のある方と言っても良いでしょう。
 【参考記事】傾聴力とリーダーシップ

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