人材不足の中で生き残るガソリンスタンドが雇うべき人材とは

人材確保

退職者が相次いだガソリンスタンド

 現在、業種問わず多くの事業者が人材不足に喘いでいるという印象ですが、私がガソリンスタンドで雇われ店長として勤務していた頃、1年間で実に70名ものアルバイトさんに辞められたことがあります。1年間は52週間ですから、1週間に最低1名は退職している計算になります。

 ちょうど伸び盛りの店舗であり、前年比400%の実績をたたき出している最中でしたので、とにかく人材が欲しい状況でした。そこで、新聞折込みなどの有料媒体で募集をかけ、応募してきた人材を闇雲に採用していました。

相性の5軸

 しかし、なぜ、それほどまでに多くの人材が退職したのか、ということですが、会社・職場との相性が合わないと退職する可能性は非常に大きくなります。

 これについて、雇用ジャーナリストの海老原嗣生氏は、以下に示す相性の5軸を挙げています。それぞれの軸は自社としてどちら側なのかを見定め、自社の傾向に合った人材を採用することは早期退職の可能性が小さくなる、としています。

 ①周囲との関係性は、競争を重視するのか、協調を重視するのか
一番を目指すタイプなのか、縁の下の力持ちを目指すタイプなのか

 ②発想の方向性は、革新を重視するのか、伝統を重視するのか
昨日と同じものでは意味がないと感じるタイプなのか、奇をてらわずに確実に進むタイプなのか

 ③判断の基軸は、理屈を重視するのか、情けを重視するのか
情に流されずに理にかなった考え方をするタイプなのか、計算ばかりの判断ではなく情けを重視するタイプなのか

 ④評価の基軸は、行動を重視するのか、思考を重視するのか
能書きよりもまずは行動するタイプなのか、何も考えずにただ行動するのは無意味と感じるタイプなのか

 ⑤スピード感は、とにかくスピード重視なのか、緻密重視なのか
仕事は粗くてもまずはスピードが大事にするタイプなのか、仕事は遅くても丁寧に行うタイプなのか

 この5軸は、大手人材エージェントで転職活動をする第二新卒クラスの若手社会人6,000人を対象に200問に及ぶアンケートを行い、その結果を分析し、編み出した結果です。
 そして、入社3年以内に転職活動を始めた人たちのほとんどは、この5軸のどれかで自分と会社に逆側の項目があったことが分かりました。
 よって、自社の「相性の5軸」と応募者の「相性の5軸」が同じ側であると長続きする人材を採用することが可能となる、ということです。

相性の5軸が合うことと、考え方が同質であることはイコールではない

 セミナーでこのことをお伝えすると、よくいただく質問があります。それは、「相性の5軸が合う人ばかりを採用していると、同質な人材ばかりが集まり、革新的な取組みができなくなるのではないか」というものです。

 まず、この5軸が合う人材全員の考え方が同質と言い切れるのか、という点があります。この5軸は合っていると早期離職する可能性が低いというものであり、この5軸が合っていること=全てにおいて考え方が同質とは言い切れないと思います。

 また、相性の5軸の②に「発想の方向性は、革新を重視するのか、伝統を重視するのか」というものがありますが、革新を重視する会社は、相性の5軸に関係なく革新的な取組みを行うでしょうし、反面、伝統を重視する会社は、相性の5軸に関係なく革新的な取り組みは行われにくいでしょう。

 以上より、人材不足の中で生き残るガソリンスタンドが雇うべき人材とは、相性の5軸が自社と一致している人材である、と言えるでしょう。

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