酒販店の事例から学ぶ小規模事業者持続化補助金申請書の書き方①

小規模事業者持続化補助金

 同社は地方都市でお酒の小売を主たる事業としています。50年以上前に先代が創業しましたが、その後、時代の流れとともに酒類販売免許が取得しやすくなった結果、競合の進出が相次ぎ、業績は厳しくなってしまいました。

 そこで、他社へ修行に出ていたご子息が家業に戻り、品揃えの選択と集中を行った結果、業績は一旦回復しました。ですが、またもや環境が厳しさを増してきたことから、小規模事業者持続化補助金を活用して、自社オリジナルの化粧箱を作成し、それに小瓶のお酒を詰め合わせて、ギフト需要を開拓することとしました。 

 そこで弊社が当補助金の応募に使用する計画書作成のご支援を行い、同社は採択されたわけですが、当コラムで、その計画書作成のプロセスをご紹介していきます。下図は応募時に作成する書類ですが、今回のコラムでは赤枠部分、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①<経営計画>「1.企業概要」を見ていきます。

1.「企業概要」の書き方

(1)構成を決める

 計画書は書きたいことを思うままに書くのではなく、予め構成を決めることが重要です。これにより、記述内容のダブりによる冗長性やヌケモレによる説得力の低下を防止することが可能となります。

 多くの場合、自社の概要、沿革、立地、売上や利益構成などを記載しますが、中には自社の弱みやどれだけの苦境に陥っているかを書いてこられるケースがあります。補助金の性格は、弱者の救済というよりも、強みの強化や拡散であり、このようなネガティブなことを記載しても採択の可能性が高まるわけではないことに留意する必要があります。

 同社の場合は、(1)業種・立地、(2)売上・利益の大きい商品、という構成で記載することにしました。

(2)ビジュアルに訴求する

 まず、業種・立地に関してですが、沿革の他、営業時間・営業日、店舗面積といった自社の概要を述べました。その上で、自社の立地を説明するための地図を盛り込みました。

 文章で立地を説明するよりも、地図でビジュアルに訴求した方が読み手はイメージが湧きやすくなります。読み手が同社の立地場所に縁もゆかりもない場合も想定し、同社が立地する都道府県の場所が分かる日本地図、同社が立地する自治体の場所が分かる都道府県地図、同社が立地する場所が分かる自治体の地図、と3つの地図を盛り込みました。

 さらには、店舗の外観、売場、経営者・スタッフの写真も盛り込みました。特に経営者の写真は重要と考えていますが、この裏付けとして、企業の組織改革やトータルブランディングを手掛ける株式会社ESSPRIDEが2016年に実施した調査結果が挙げられます。

 これによると、経営者の62.0%、一般社員の79.0%がホームページやパンフレットに経営者の顔写真を掲載している会社のほうが、それがない会社よりも信頼できると回答しています。

 このことからも、経営者の写真を掲載することは、読み手に安心感を与えることができ、それは採択にポジティブな影響を与えることが期待できることから、今回の計画書においても盛り込んでいただきました。

(3)売上・利益総額の大きい商品一覧表を記載する

 日本商工会議所、全国商工会連合会では、記入例をいくつか公開していますが、その中で「1.企業概要」の記入例を見ると、売上や利益に関する内容を記載している例がいくつかあります。

 売上や利益の大きい商品・メニューの上位5つを一覧表にして、それぞれの金額を記載することは、自社が取扱っている商品・メニューのどれが売れ筋でどれが利益をもたらしているのかが分かります。

 このことは、自社にとっては今後の戦略策定に役立ちますし、読み手にとっては事業内容やその規模がイメージしやすくなります。売上高100万円と記載するよりも、日本酒30万円、ビール50万円、ワイン20万円、合計100万円と記載した方が、読み手の理解が深まるということです。よって、同社も売上・利益総額の大きい商品ベスト5の一覧表を盛り込みました。

 このようにして同社は「1.企業概要」を記載しましたが、次回のコラムでは「2.顧客ニーズと市場の動向」をどのように記載したのかを見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

 弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓

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