小規模事業者持続化補助金で店舗改装をした飲食店の事例③

小規模事業者持続化補助金

 同店は、従業員4人、和食・洋食どちらにも対応する郊外型レストランです。売上の約5割を土日祭日に訪れる家族連れやレジャー客がもたらしていますが、より快適な店内空間を提供するために、既存の椅子を撤去、幅広のソファータイプの座席(ベンチシート)を導入し、併せて広告宣伝を強化することにしました。

 この費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達することとした同店は、経営者が応募用の計画書を作成しましたが、弊社はそれをブラッシュアップする形でご支援し、結果として採択されました。

 下図は応募時に作成する書類ですが、今回のコラムでは赤枠部分、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書① <経営計画> 「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

1.「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方

 同店が事前に書かれてきた内容を拝見すると【自社の強み】【自社の提供する商品の強み】【自社の提供するサービスの強み】と当欄のタイトルに忠実な見出しを設けておられました。これは非常に良いと思いましたが、当欄のブラッシュアップのポイントは以下の通りです。

(1)読みやすさを意識する

 上述の通り、同店は当欄に見出しを設けていたものの、見出しの下に書かれていたのは、ひたすら文章であり、当欄は文章で埋め尽くされていました。これは非常に読みにくく、読み手の理解が促進されないというリスクを抱えてしまいます。そこで、箇条書きとしていただきました。

 ただし、この箇条書きは紙面の右側にスペースが空いてしまうというデメリットがあります。そこでそのスペースに同店の強みに関する理解が深まるような写真を盛り込んでいただきました。

(2)自社の強みの切り口を意識する

 同店は、【自社の強み】という見出しの下に強みを2行程度しか書いていませんでしたが、ここでそもそも「強み」とは何かということを考えてみます。

 この「強み」を弊社では「顧客に価値を提供できる差別的優位性のある経営資源」と定義しています。そこで経営資源を、経営者やスタッフといった「人」、店舗立地や設備といった「物」、借入金による金利負担や金融機関との関係性といった「金」、ネットで発信したり、同店が得たりしている「情報」に切り分けて強みを洗い出していただきました。

 このように、切り口を明確にすると強みを見出しやすくなります。なお、「物」つまり物的資源の強みの中で、商品・サービスに関する内容については【自社の提供する商品の強み】【自社の提供するサービスの強み】に記載していただきました。

(3)見出しと内容の整合性を検討する

 同店は、【自社の提供するサービスの強み】をいくつか記載していましたが、その中に、店内はホール部分と奥部分に分かれており、ホール部分は全て4人掛けのテーブル席、奥部分は和室となっており、用途に応じた使い分けが可能である、という記述がありました。

 これは、【自社の提供するサービスの強み】とするよりは、店舗という物的資源の強みとした方が、妥当性が高い印象です。見出しと内容の整合性はとれているに越したことはありませんので、そちらへ移動していただきました。

 このようにして、「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」をブラッシュアップしていきましたが、次回のコラムでは「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見て行きます。

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

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