小規模事業者持続化補助金に採択されたバーの計画書作成事例④

小規模事業者持続化補助金

 当時、創業6年目を迎えようとしていたそのバーは、集客力を向上させるためにフリーペーパーへ広告の出稿をしたいと考えました。そこで小規模事業者持続化補助金でその資金を調達するべく、当該補助金応募用の計画書を作成しました。

 このバーの経営者は採択の可能性を向上させるべく、弊社へどのようにして計画書のブラッシュアップをするべきかとご相談され、結果として採択されました。そこで、このバーの採択に至るブラッシュアップのプロセスをお伝えしていきます。

 以下は、小規模事業者持続化補助金へ応募する際の一般的な提出書類ですが、今回は下図赤枠部分、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」について見ていきます。

1.「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方

 同店が当欄へ事前に記載されてきた内容を拝見すると【経営方針】【目標】【今後のプラン】という形で見出しが設けられ、その下にそれぞれの内容が記載されていました。当欄は「経営方針・目標と今後のプラン」を書く欄ですので、この見出し設定は良いと思いました。この内容をどのようにブラッシュアップしていったかを見ていきます。

(1)補助事業に引っ張られすぎない

 同店の【目標】を拝見すると「お酒の飲み方や歴史をテーマとしたカルチャー教室の開催」「カルチャー教室受講生への優待券配布」に関する内容が記載されてきた。これは、同店が小規模事業者持続化補助金を使って実施したい内容そのものです。

 「カルチャー教室開催」「優待券配布」は、顧客ニーズに応え、差別的優位性の構築を実現することを通じて、同店の経営を良くするための手段であるはずです。その手段で達成したいことが目標ですから、手段と目標を切り分けて、目標を記載しなければなりません。それをご理解いただき、目標を検討していただきました。

 では、なぜ手段と目標を混同してしまったかというと、意識が補助事業に引っ張られてしまったためです。補助事業に関しては<補助事業計画>に詳しく書けば良いので、引っ張られすぎていないか気を付ける必要があります。

(2)経営資源の充実を意識する

 同店の【今後のプラン】を拝見しますと概ね以下の内容が記載されていました。

 ①スタッフに顧客が更に接しやすいようにする。
 ②室内照明をできるだけ明るくする。
 ③表通りに看板を設置し、店舗の存在を分かりやすくする。
 ④月1回ペースでカルチャースクールを開催し、お酒のルーツやおいしい飲み方などを無料で提供する。
 ⑤地域情報紙にクーポン付きの広告を掲載し、周知する。

 補助事業に意識を引っ張られながら、思いつくことを五月雨式に記載した印象が拭えません。五月雨式に書かないためには「切り口」を意識することです。具体的には今後のプランとしての実施事項を、経営資源を充実させる行動として切り分けるということです。

 つまり、「人的資源を充実させる行動」「物的資源を充実させる行動」「財務的資源を充実させる行動」「情報的資源を充実させる行動」という切り口を用いるとまとまりやすくなります。

 「人的資源を充実させる行動」としては上記①、「物的資源を充実させる行動」としては上記②③、「情報的資源を充実させる行動」は④⑤となります。また、それ以外にも実施することを盛り込んでいただきました。

(3)時間軸を意識する

 経営資源の充実という観点から実施事項を洗い出したら、いつそれを実施するのかという時間軸を検討する必要があります。弊社でお勧めしているのは、3年スパンで時間軸をとることですが、より具体性を高めるなら下図のように4半期に分けるのも一考です。

 縦軸に実施事項、横軸に時間軸をとり、一目でいつ何を実施するのかを分かるようにすると読み手の納得度も高まるでしょう。

 このようにして「4.経営方針・目標と今後のプラン」をブラッシュアップしていきましたが、次回は<補助事業計画>の「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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