持続化補助金に採択された研修会社が作成した計画書の事例③

小規模事業者持続化補助金

 同社は、全国の顧客企業に研修を提供する会社ですが、自社の研修を紹介するホームページをリニューアルするとともに、webと雑誌広告で訴求しようと考え、小規模事業者持続化補助金に応募したものの、不採択となってしまいました。

 そこで再度応募するにあたり、計画書の内容についてアドバイスを求められた弊社は、この計画書をブラッシュアップする支援を行い、当補助金に応募した同社は採択されました。今回のコラムは、このブラッシュアップのポイントを見ていくシリーズの第3回目です。

 下図は、小規模事業者持続化補助金<一般型>に応募する際の作成資料ですが、今回のコラムでは、その赤枠部分、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書① <経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」について見ていきます。

 なお、当コラムの内容は<低感染リスク型ビジネス枠>にも応用できますので、そちらに応募を予定されている方もご参考にして下さい。

1.「顧客ニーズと市場の動向」の書き方

(1)適切な見出しを設ける

 同社が記載してきた内容を拝見すると「事業環境」「競合他社」という2つの見出しが設けられていました。見出しを設けることは、その部分にどのような内容が記載されているかが分かるため、読みやすくなりますが、それは適切な見出しであることが前提です。

 当欄のタイトルは「顧客ニーズと市場の動向」ですので、「事業環境」「競合他社」よりも【顧客ニーズ】【市場の動向】という見出しにした方が妥当性は高まりますので、この見出しに変更していただきました。

(2)記載するべき内容を記載するべき場所に書く

 見出しが当欄にとって適切なものになっていないと、記載された内容も適切なものにならないというリスクがあります。今回見ている「顧客ニーズと市場の動向」欄に同社が記載した内容には、顧客ニーズに関する記載がありませんでした。

 それだけではなく、「顧客ニーズと市場の動向」とは直接的に関係のない「自社がどれくらい業績を伸ばすことができたのか」という内容まで盛り込まれていました。

 運動会で400メートルリレーに出場する女子選手がゴージャスなドレスを身にまとって出場しようとしたら、周囲は違和感を抱くはずです。リレーに出るならそれにふさわしい身なりが必要だからです。

 同様に「顧客ニーズと市場の動向」という欄に記載するなら、そこにふさわしい内容を記載しないと、読み手は違和感を覚え、混乱を引き起こし、内容の理解が深まらないリスクがあります。そのことは採択にポジティブな影響を及ぼすものにはなり得ないはずです。

(3)読みやすさを意識する

 同社が記載してきた内容はすべて文章で記載されていましたが、顧客ニーズであれば箇条書きにする、市場規模の推移であればグラフを活用する、競合動向であれば表にまとめるなど、読みやすさを意識して記載し直していただきました。

 読みやすさを意識するということは、読み手の理解を深め、採択の可能性を高めるメリットの他に、自身の思考を整理することに繋がり、今後の戦略構築に役立つメリットもあります。

 このようにして同社は、様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①<経営計画>の「2.顧客ニーズと市場の動向」をブラッシュアップしていきましたが、次回のコラムでは「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

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