小規模事業者持続化補助金で広告宣伝を強化した眼鏡店の事例③

小規模事業者持続化補助金

 同店は、地方都市で業歴70年を超える眼鏡店です。スポーツ用の眼鏡・サングラスの販売に力を入れていますが、広告宣伝を強化するために、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達しようと、応募用の計画書を作成しました。

 弊社は、この計画書をブラッシュアップする支援を行い、その上で当補助金に応募した同店は採択されました。今回のコラムは、同店が作成した持続化補助金応募用の計画書をどのようにブラッシュアップしたのか、そのポイントを見て行くシリーズの3回目です。

 以下は、小規模事業者持続化補助金<一般型>に応募する際に作成する資料ですが、今回のコラムでは、その赤枠部分、様式2-1経営計画書兼補助事業計画書① <経営計画> 「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」について見ていきます。

 なお当コラムの内容は<低感染リスク型ビジネス枠>にも応用できますので、そちらに応募を予定されている方もご参考にして下さい。

1.「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方

(1)【自社の強み】を切り分ける

 同店は「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を【自社の強み】【自社の提供する商品・サービスの強み】に切り分けて記載していました。これは内容が整理されて非常に良いのですが、強みを数多く見出すために、【自社の強み】をさらに以下の4つに切り分けていただきました。

  • 人的資源の強み:経営者やスタッフの経歴やスキルなど
  • 物的資源の強み:店舗立地、設備など
  • 財務的資源の強み:資金繰り状況、金融機関との関係性や借入枠など
  • 情報的資源の強み:受発信している情報、ノウハウ など

 これらは厳密に切り分けることよりも、多くの強みを見出す目的がありますので、それを意識していただき、多くの【自社の強み】を洗い出していただきました。

(2)「それは何故?」を意識する

 同店が記載してきた【自社の強み】のひとつに「SEO(検索エンジン最適化)対策ができており、店名や主力商品名で検索すると最上位に表示される」というものがありました。ですが、毎日ブログを更新できるなど継続力が高いからSEO対策ができているのかもしれませんし、効果的な検索キーワードを把握するノウハウがあるからSEO対策ができているのかもしれません。

 つまり、SEO対策ができていることは結果であり、その要因が強みということになりますので、それを見出すために「それは何故?」を意識して強みを洗い出していただきました。

(3)「だから何?」を意識する

 同店が記載してきた【自社の強み】のひとつに「特許及び商標を取得している」という内容の記載がありました。ですが、特許及び商標を取得していることにより、特許使用料を得ることができているのかもしれませんし、それにより独占的な販売ができているのかもしれません。

 つまり、特許及び商標を取得していることは強みですが、その結果としてどのような便益を生み出しているのかを記載することでより説得力が高まります。よって「だから何?」を意識して記載をしていただきました。

(4)【自社の提供する商品の強み】に集中する

 同店が記載してきた【自社の提供する商品・サービスの強み】のひとつに「保有する計測機器を活用し、顧客にとって最適な眼鏡を作ることができる」というものがありました。ですが、この計測機器というものは物的資源ですから【自社の強み】になります。

 「計測機器を活用したサービス」という捉え方をしたのかもしれませんが、同店はサービス業ではなく商品を提供する小売業ですので【自社の提供する商品の強み】を記載していただきました。

 このようにして、前回のコラムで取り上げた「2.顧客ニーズと市場の動向」に引き続き「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」をブラッシュアップしましたが、次回は「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見て行きます。

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします

 弊社の1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓

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