小規模事業者持続化補助金に採択された飲食店の計画書作成事例④

小規模事業者持続化補助金

 その飲食店は、昼はうどん店として、夜は居酒屋として営業をしていましたが、新型コロナウイルスの影響により、店内で飲食する顧客同士の距離を広くとりつつ、客数を確保するための店舗改装と、新規顧客を呼び込むための広告宣伝を行うことにしました。

 その費用を小規模事業者持続化補助金で調達することとしましたが、どのようにして採択レベルの計画書を作成したか、そのプロセスをご紹介していきます。今回のコラムでは、下図の提出書類一覧表の赤枠部分、「様式2-1経営計画書兼補助事業計画書①」<経営計画>の「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。

1.「顧客ニーズと市場の動向」記入の留意点

(1)なぜ当欄があるのか

 事業者の方々は日々、業績確保・拡大のために事業を展開していますが、そのためには、顧客が当店を利用することによって達成したい目的を踏まえ、市場の変化に対応しつつ、競合他社よりも優れた経営資源を用いて大きな価値を顧客に提供しなければなりません。

 この「顧客が当店を利用することによって達成したい目的」「市場の変化」「競合他社の動向」といった内容が、当欄のタイトル「顧客ニーズと市場の動向」ということになります。

 事業が小規模であればあるほど、目先の仕事や自社の内部環境に目が向きがちですが、この機会を用いて外部環境にも意識を向けることにより、自社の方向性が正しいものなのかどうか点検することが可能となります。

 当欄が設けられているこの意義を踏まえ、同店では以下の見出しを設けました。

 2.顧客ニーズと市場の動向

 【顧客ニーズ】

 【市場の動向】

  ①人口推移、②競合動向

(2)「顧客ニーズ」の書き方

 「顧客が当店を利用することによって達成したい目的」である顧客ニーズを洗い出す際は「Quality (品質)」「Cost(価格)」「Delivery(提供)」の観点を用いることが有効です。

 例えば「地元で美味しい魚を食べたい」「テイクアウトでも店舗で食べる味を維持して欲しい」「3密を避けて食事をしたい」などは「Quality (品質)」に関する顧客ニーズです。

 また、「昼飲みをしたい」「小さな子どもがいるので出前をして欲しい」「駅まで送迎をして欲しい」などは「Delivery(提供)」に関する顧客ニーズです。

 「Cost(価格)」に関するニーズは、安ければ安いほど良いということなのでしょうが、これは同店のみに限ったニーズではありませんので、割愛しました。

(3)「市場の動向」の書き方

 市場の動向は、前述の通り、「人口推移」と「競合動向」を記載しました。「人口推移」に関しては、同店が立地する市内の人口推移を掲載しました。

 なお、参考までに公募要領には以下の記述があります。

 RESASは、自治体の人口推移を調べるには非常に便利なので、活用をお勧めします。また、次に示す理由から「競合動向」も記載する必要があります。

(4)説得力の高い自店の強みを見出すために

 今回見ている「2.顧客ニーズと市場の動向」の次にあるのが「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」です。強みは競合他社と比較して有利になっている経営資源ですから、比較対象となる競合他社の情報を押さえておく必要があります。

 とはいえ、競合の全てが分かるわけではありません。そこで、店名・住所・URL・特徴を盛り込んだ一覧表を記載し、これと比較して強みと言える内容を「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載できるようにしました。

 このようにして「2.顧客ニーズと市場の動向」の内容を作成しましたが、次回は前述した「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

3.メルマガ会員様募集中

 メルマガ会員様には、リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開のコラム】や、当サイトに掲載したコラムの【解説動画URL】を優先的に配信しています。登録はこちらから↓↓↓

ロードサイド経営研究所メールマガジン登録フォーム(無料)

4.電子書籍のご案内(2020年7月8日発行 定価1,072円)

タイトルとURLをコピーしました