持続化補助金で店舗改装資金を調達した作業用品店の事例②

小規模事業者持続化補助金

 同店は、男性作業服を中心とした作業用品全般の卸・小売業です。昭和50年代に先代が創業し、現在は娘さんが2代目として切り盛りしていますが、より事業を拡大するべく、店舗改装をすることとしました。

 同店では、その資金を小規模事業者持続化補助金で調達しようと考えたわけですが、経営者ご自身が記載された計画書をブラッシュアップして、採択をより確実なものとするべく、弊社にご相談をされました。

 結果として同店は、当該補助金に採択されるわけですが、そのブラッシュアップのプロセスを複数回にわたってご紹介をしていきます。

 下図は、小規模事業者持続化補助金<一般型>に応募する際の一般的な提出書類ですが、今回のコラムでは、赤枠で囲まれた「顧客ニーズの動向」の書き方を解説していきます。

1.「顧客ニーズと市場の動向」の書き方

 同店が予め記載されてきた「顧客ニーズと市場の動向」は「顧客ニーズ」と「市場の動向」に切り分けられて記載されており、この点は内容の整理がなされやすく、読みやすくなると感じました。そして、ここに記載された内容について、ブラッシュアップのポイントを以下に示します。

(1)顧客ニーズを切り分ける

 同店は、小売店など事業者を対象とした卸売りと、一般個人を対象とした小売りを行っています。よって、顧客を分類すると事業者と一般個人という分け方ができますが、それぞれ異なったニーズを持っていることが想定されます。

 予め記載されてきた内容には、それぞれの顧客ニーズが混在する書き方になっていました。そこで、(1)顧客ニーズという見出しの下に「①事業者のニーズ」、「②一般個人のニーズ」と2つの小見出しを設けていただき、切り分けて記載していただきました。

(2)市場動向の根拠を盛り込む

 記載されてきた市場の動向に関しては、記述内容の根拠となる数値データが一切無い状況でした。そこで、インターネットを活用してこの根拠を探し、盛り込んでいただきました。

 この根拠を探した結果、自身の認識が誤ったものであることを自覚せざるを得ないケースもあります。それは解釈ではなく、事実に基づく戦略策定が可能になりますので、ポジティブに捉えたいところです。

(3)市場動向として競合動向を盛り込む

 記載されてきた市場の動向には、競合の内容が簡単に記載されていましたが、次のコラムで取り上げる「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を検討するに当たって、競合の内容は重要な意味を持ちます。強みは、競合に対する差別的優位性であるからです。

 よって、競合の社名、住所、当店からの距離や移動に要する時間、URL、自社から見た特徴などを一覧表にしてまとめることをお勧めしました。

 このようにして、「顧客ニーズと市場の動向」のブラッシュアップを図っていただきました。次回のコラムでは「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

2.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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