持続化補助金に採択された工務店の計画書の書き方事例④

小規模事業者持続化補助金

 同社は住宅を提供する工務店であり、その他に家具や雑貨などの販売にも注力していますが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、モデルハウスへの来客数が減少し、業績が低下してしまいました。

 そこで、同社は家具や雑貨のネット通販を強化するべく、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>で調達しようと考え、計画書を作成し、申請したところ、無事採択されました。そこで同社が作成した計画書の内容から、採択理由を検証し、採択を引き寄せる計画書のポイントを見ていきます。

 下図は当補助金申請時に提出する「【様式1】経営計画および補助事業計画」の構成ですが、今回のコラムでは、下図の赤枠部分<補助事業計画>「3.補助事業の効果」の書き方を見ていきます。なお、当コラムの内容は2022年2月9日時点の情報に基づいています。

図表

1. 持続化補助金に採択された工務店の計画書の書き方【補助事業の効果編】

持続化補助金に採択された工務店の計画書の書き方【補助事業の効果編】(1)定量的効果を示す

 同社は当補助事業を実施することによって、受注が見込める案件が増加するという効果を数値を用いて記載しておりました。このように数値で示すことのできる効果を定量的効果と言いますが、これを盛り込むことによって、効果の大きさを訴求することが可能となります。

 つまり「案件が増加する」と述べるよりも「案件が100件増加する」と記載した方が効果の大きさが分かるということであり、このように定量的効果を盛り込んだことは、同社が採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。

持続化補助金に採択された工務店の計画書の書き方【補助事業の効果編】(2)定性的効果を示す

 同社は当欄に数値で表すことが困難な効果も盛り込んでおりました。このような効果を定性的効果と言いますが、具体的には知名度、顧客満足度、影響力、存在感、イメージといった内容が挙げられます。

 前述の定量的効果は効果の「量」を表し、定性的効果は効果の「質」を表すものです。同社は定量的効果だけでなく、定性的効果も盛り込んで、多面的に補助事業の効果を示したことも採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。

持続化補助金に採択された工務店の計画書の書き方【補助事業の効果編】(3)効果に結び付く理由を記載する

 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>のホームページには「【様式1】経営計画および補助事業計画」の記入サンプルが公開されています。その中に記載されている今回の<補助事業計画>「3.補助事業の効果」の記入サンプルは以下となります。

 上図に青い囲みで「Point」とありますが、その中に「その効果に結びつく理由」の記載が求められていることが分かります。つまり、案件が増えるという効果があるのなら、なぜ当補助事業を実施すると案件が増えるのかを記載する必要があるということです。同社はこの点をしっかり記載していたことも、採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。

 今回のコラムでは、同社が記載した<補助事業計画>「3.補助事業の効果」から、採択の可能性を高める計画書の書き方として(1)定量的効果を示す、(2)定性的効果を示す、(3)効果に結び付く理由を記載する、を挙げました。

 ここまで、4回にわたって同社の事例を述べてきましたが、そのポイントをまとめたものが以下となりますので、当補助金の採択を目指す方のご参考にしていただければ幸甚です。

 なお、同社の事例を述べたこれまでのコラムは以下となります。

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