持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された染色業の事例①

小規模事業者持続化補助金

 同社は、創業100年を超える染色業です。手ぬぐいやはっぴなど布製品を染めてデザイン性を高め、小売業や自治体へ販売していますが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、お祭りなどイベントが軒並み中止となり、染め物に対する需要が激減し、同社の業績も落ち込んでしまいました。

 そこで、同社はインターネットで一般消費者が染め物を注文できる新規事業を立ち上げ、その強化を図るために使う費用の一部を小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型】で調達しようと申請をし、採択という結果を得ることができました。これを受け、今回のコラムから同社が作成した計画書の内容から、採択を引き寄せる書き方を見ていきます。

 下図は当補助金を申請する際に作成する「【様式1】経営計画および補助事業計画」ですが、今回のコラムでは赤枠部分<経営計画>「1.自社の事業概要」の書き方について見ていきます。なお、当コラムの内容は2022年2月15日時点の情報に基づいています。

1.持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された染色業の事例[自社の事業概要編]

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された染色業の事例[自社の事業概要編](1)表を活用する

 同社は「1.自社の事業概要」に自社の基本情報として、営業内容・沿革・主要顧客層・営業時間・定休日・従業員数などを列挙していましたが、これら基本情報は多岐にわたるため、文章だけで説明しようとすると、内容が冗長になるリスクがあります。また、同じく文章だけで端的に記載しようとすると、内容が物足りなくなるリスクもあります。

 同社はこれら基本情報を表にまとめて記載していました。箇条書きを活用することも一考ですが、計画書の右側に空白が発生しがちというデメリットがあります。表にまとめることは、それを回避できるメリットがあるため、そのような対応をしたことは同社が採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された染色業の事例[自社の事業概要編](2)写真を活用する

 同社は、自社の店舗や製品について写真を用いて説明をしていました。店舗や製品を文章だけで説明しようとすると、冗長になりがちで、読み手の理解が深まりにくいものですが、写真を用いることで一目瞭然となります。

 このようにビジュアルに訴求することは、計画書にリアリティを与え、読み手の注意を引き寄せ、結果として説得力の向上が期待できますが、このような対応をしたことも採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。なお、弊社ではリアリティを高めるために、経営者の顔写真も盛り込むことをお勧めしています。

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された染色業の事例[自社の事業概要編](3)グラフを活用する

 同社は経営状況を説明するために、ここ数年間における年間売上高を記載しておりましたが、単なる数値の羅列は読み手の集中力を削いでしまうリスクがあります。同社は数値の他に、グラフも用いて売上高の推移を示しておりました。

 これもビジュアルに訴求することとなり、読み手の理解が深まることが期待でき、結果として採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。

 気になったのは、これら数値とグラフを踏まえ、同社は新型コロナウイルス感染症の影響を述べていたことです。これは当欄の次にある「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」欄に記載する内容ですので、「1.自社の事業概要」に記載する必要性は高くなかったと言えるでしょう。

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された染色業の事例[自社の事業概要編](4)QRコードを活用する

 同社は「自社や自社の提供する製品の強み」を列挙していましたが、その強みについて写真を用いて説明するとともに、自社サイトや製品紹介動画にアクセスできるQRコードを記載していました。

 製品の強みが的を射ており、魅力的であれば、読み手としてはもっとその内容が知りたくなるものです。この場合、わざわざ検索しようとは思わなくてもQRコードの記載があれば、それを用いて各サイトにアクセスする可能性が高まります。

 アクセスしてもらえれば、より豊富な情報を届けることに繋がりますので、スペースが許せばそのような対応をしても良いでしょう。

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された染色業の事例[自社の事業概要編](5)競合動向を記載する

 前述の「自社や自社の提供する製品の強み」は、当然のことながら競合他社よりも優れているからこそ「強み」と言えます。よって、外部環境として競合他社の状況を記載することで、説得力の向上が期待できます。

 同社は「競合他社の動向」という見出しの下、その内容を記載していた点は評価できますが、やや抽象的すぎる印象を持ちました。各競合の名称や特徴を表にしてまとめることで、採択がより確実なものになったのではないでしょうか。

持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】に採択された染色業の事例[自社の事業概要編](6)数値目標を記載する

 同社は、今後の目標として売上高目標を数値で示していました。目標はこのように数値で示すことのできる定量的目標と、それが困難な定性的目標があります。定量的目標は、目標の達成度が測定でき、それに応じた次の打ち手を検討することが可能ですので、同社のように数値で目標を記載したことは、採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。

 ただし、同社はいつまでにその目標を達成するのかという期限の記載がありませんでした。期限があってこそ達成度の測定が可能になりますので、目標を記載する際は留意したいところです。

 今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型>に採択された計画書の<経営計画>「1.自社の事業概要」から、採択を引き寄せる書き方として(1)表を活用する、(2)写真を活用する、(3)グラフを活用する、(4)QRコードを活用する、(5)競合動向を記載する、(6)数値目標を記載する、を挙げました。

 次回のコラムでは、今回に引き続き「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」を見ていきます。

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