小規模事業者持続化補助金で集客力を強化した酒販店の事例④

小規模事業者持続化補助金

 その酒販店は創業50年を超える老舗であり、時代の変化とともに、酒や醤油・塩の販売に加え、プロパンガスや灯油などのエネルギーを取り扱ったり、コンビニエンスストアを新たに開設したりするなど、業容を変化させてきました。

 そんな中、祖業である酒販店事業を強化したいと考えるようになり、25年以上使用した店舗の看板を一新させることにしました。そして、その費用を小規模事業者持続化補助金で賄うことを考え、当該補助金に応募した結果、採択されました。

 その際、事前に作成した計画書をブラッシュアップしたいというご相談を受け、どのようにそれを行ったのか、複数回にわたってご紹介します。4回目の今回は、様式2-1<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」について見て行きます。

1.小規模事業者持続化補助金<一般型>応募の全体像

 まずは、全体像を把握します。事業者が単独で小規模事業者持続化補助金に応募する際は、原則として以下の書類を作成し、締め切り日までに送付する必要があります。

  • 様式1-1 小規模事業者持続化補助金事業<一般型>に係る申請書
  • 様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①
  • 様式3-1 補助事業計画計画書②
  • 様式4 事業支援計画書
  • 様式5 補助金交付申請書

 このうち、様式2-1と様式3-1が採択に大きな影響を及ぼします。

2.様式2-1 経営計画書兼補助事業計画書①の全体像

 今回は、様式2-1を見て行きますが、その構成は以下となっています。

  • <応募者の概要>
  • <経営計画>
  • <補助事業計画>Ⅰ.補助事業の内容

3.<経営計画>の内容の全体像

 今回は、様式2-1の<経営経営計画>を見て行きますが、その構成は以下となっています。

  1. 企業概要
  2. 顧客ニーズと市場の動向
  3. 自社や自社の提供する商品・サービスの強み
  4. 経営方針・目標と今後のプラン

4.「経営方針・目標と今後のプラン」の書き方

 今回のコラムでは、<経営計画>内の「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見て行きます。

(1)内容を切り分ける

 当欄のタイトルは「経営方針・目標と今後プラン」ですが、これを1文で書こうとすると、冗長性が高まり、読み手に伝わりにくくなります。そこで、「経営方針」「目標」「今後のプラン」と見出しを設け、内容を切り分けていただきました。

(2)「経営方針」の書き方

 「方針」とは今後の方向性ですが、事前に同店が書かれてきた方針は、具体性に欠け、どちらかというと「経営理念」の内容に近い印象を持ちました。そこで「経営理念」を掲げていただき、それに基づく比較的具体性の高い内容として「経営方針」を記載していただきました。なお、経営理念については以下のコラムを参考にして下さい。

ガソリンスタンドの事業継続に経営理念が必要な3つの理由

経営理念が意味するもの

(3)「目標」の書き方

 同店は、目標として3年間の「売上高」「売上原価」「売上総利益」を①酒販店事業、②コンビニエンスストア事業、③自動販売機事業、④ガス・灯油事業の各事業において記載されていましたが、ここまで綿密に記載されているとしっかり練られた目標であることが分かります。

 売上高から売上原価を引くと売上総利益となります。よって、売上原価と売上総利益の目標は表裏一体となることから、売上原価の記載を削除していただきました。これにより、「1.企業概要」で記載した「売上・利益総額の大きい商品」として記載した表との一貫性維持に繋がることにもなります。

(4)「今後のプラン」の書き方

 「今後のプラン」に関しては、同店も多くの事業所と同じミスを犯していました。それは、時間軸がないことです。今後実施したいことが文章として記載されており、いつ実施するかが読み取れません。プランとは計画のことであり、最低限、時間軸が設けられていないと実行可能性が高いものにはなり得ません。

 3年間の目標達成のために、人・物・金・情報といった経営資源を拡充させる行動を洗い出していただき、3年間のいつそれを実施するのかを記載していただきました。

 このようにして、「4.経営方針・目標と今後のプラン」のブラッシュアップを図りましたが、次回は<補助事業計画>の「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」を見て行きます。

5.小規模事業者持続化補助金の申請書類作成をサポートします

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